もう終わっちゃってるから放火の犯人が誰か書いてもいいだろ?
『うぬぼれ刑事 第9回 強火』
放送日:2010年9月3日 TBS金曜ドラマ
演出:土井裕泰 脚本:宮藤官九郎
前を見てないので主人公・うぬぼれ(長瀬智也)の本名が不明・・・公式サイトを見たら、“父親ですら忘れてしまったという本名は最終回で明らかに・・・!?”ということだそうで、後も見てないのでここでは“うぬぼれ”のまま。父親は葉造(西田敏行)で、息子の見合いのために福島から上京してくる母親が千鶴子(竹下景子)。この人が、“デブ専”と口走って息子を唖然とさせる・・・『吾輩は主婦である』(TBS 2006年5月22日〜7月14日)の矢名ちよこサン、“コマネチ”の手真似を思い出してしまった。
うぬぼれの見合いの相手は藤沢知世(光浦靖子)という図書館勤務の地味な女性。で、父親・藤沢一志(本田博太郎)は本庁の総務部長。片手をあげて「いやぁ、どうもすいません」と娘を従え落ち着き払って入ってくる姿はいささか尊大で、本庁の実力者という注文にピッタリ。知世を一目見たうぬぼれは、「あれ?あれあれあれ?」と我にもなく心ざわめいて自問自答のすえ「あっしゃあ皆目わからねぇから大家さんに聞いてみよう」などと落語になってしまう・・・あれ?あれあれあれ?『タイガー&ドラゴン』?
うぬぼれは火をつけようと眼鏡をかけた知世に惹きつけられてしまって、
「着物の時はコンタクトにしなさいって・・・」といいかけた藤沢を遮って「いいんです。オン眼鏡でお願いします。」とかなんとかで
やっとタイトル。
葉造は、やはり見合いが気になってやってくる。
葉造をジロリと見てちょっと会釈をする藤沢さん。凄く冴えてます。今回これが一番だな。
きまり悪げにそそくさと帰ろうとする葉造を呼びとめて始まる、葉造の暴露本やら退職金やらで言い合い掛け合い。いい調子。
それで、千鶴子は実は葉造の退職金が出ていたことを知る!そして、うぬぼれと知世の縁談には藤沢は大反対。でも、うぬぼれは・・・
折しも頻発する放火事件。その火災現場に貸し出し期限切れの図書館の本を見つけてはせっせと知世のもとに通う世田谷通り警察署の刑事うぬぼれでありました。
途中は省略しまして・・・
覆面パトカーの中で連続放火事件の真相を知る藤沢さん。たまらず「知世!」と飛び出そうとすると、彼を押し返して「お晩ですぅ」と乗りこんでくる千鶴子。千鶴子は何で現れたかわからないけど・・・
ま、最終的に藤沢も千鶴子も知世のところに駆けつけうぬぼれといっしょに知世に結婚を迫ることになるんです。藤沢は、知世の犯行を不問に付すためうぬぼれに知世と結婚してくれと土下座するんですが、そこに何のためらいも葛藤もないようです。不正もみ消しの裏取引はなれたものなのか、やはり。
二者択一で逮捕のほうをとった知世の手を取って、町田警部(小松和重)たちのほうへ連れてゆく藤沢さんは、ワリと好きです。

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