大阪弁で「言うたった(ユウタッタ)」といえば、言ってやったの「てや」のところが、テヤ→チャア→チャ→タと変化したもので、東京弁では、タの前のチャで止まって、「言っちゃった」となっている。例えば、「あいつに、きついことユウタッタ。」となる。同じ「言うたった」でも、文字に書けば、全く同じなのだが、語源、アクセントも違い、言ってあったの変訛になってくる。「てあ」のところが、テア→タア→タとなる。例えば、「あないユウタッタのに(あんなに言ってあったのに)」となる。
昨日、野外でのバーベキューの集いで、その施設を借りるのに参加者へのレクチャーをするから、荷物番の一名を遺して全員集まるようにと、お達しがあった。貸してやるのだから約束を守れとのことらしい。お借りしているのだから当然のことなのである。野外なのにと、百歩下がって拝聴している。「禁煙」・「暴飲暴食」・「放歌高吟」はご法度のこと。火の始末は当たり前だが念のためにと、言われる。そして、使用した容器類の洗浄、網はカネ束子で油を落として拭き取って返すように指導された。「青少年育成センター」の施設なればこそのきまりではあり当然すぎる念の入れ方になっている。宴(うたげ)のあと、いよいよ約束のチェックが入り、網の返却のやり直しを受ける。それによると、網の焦げの洗浄が不十分なりとのことらしい。「言うたった」のことばが、帰ってきた。「言ってあった」のになのか「言ってやった」なのか、一瞬、考えた。確か、最初に説明を受けて、それが終わったところで、「津波警報があったらどうするのか?」と半畳を入れたその応えに「ここには絶対に来ません!。」と大見得(おおみえ)を切られたことを思い出した。あとは朧の世界でカラオケ屋で歌を聴いていた。
「うちのクラスのよしなり君 いっつもうるさい子やねん
なんかやったらすぐ先生に言いつけはんねん
うちがな きのう国語の教科書忘れてきたら
「せんせ〜い、ようこちゃん教科書忘れはった〜っ!」っていちいち言いはんねん
今日もな給食でなマヨネーズ付いてきてん
「ソフトクリームみたーい」ってくるくるサラダにかけとったらな
「せんせ〜い ようこちゃんマヨネーズで遊んではる〜っ!」っていちいち言いはんねん
せんせもないいかげんよしなり君に腹立てはって
「よしなり君 いちいち言わんでもよろしいっ!!」ってめっちゃ叱りはってん
よしなり君 ざまーみろ あんたいっつもうるさいねん
うちのこと言う前に給食早く食べてみーや
5時間目になってもあんた食べてるやん
よしなり君 ちくってる間あったら早よ食べや!
♪いーやや いーやや せーんせーにー ゆーたーろー
いーやや いーやや せーんせーにー ゆーたーろー」
―閑話休題ー
酔うて寝むなでしこ咲ける石の上松尾芭蕉の一句を思い出しながら世界女子サッカーでの「なでしこジャパン」の快挙に驚いているところである。
―今日のわが愛誦句
・
二滴一滴そして一滴新茶かな 鷹羽狩行
―今日のわが駄作詠草
・曖昧な言葉に酔えり束の間に
楽しきかなや肉の饗宴

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