孫も帰京してふたたび元の静けさがもどって来た。午後、妻も友を誘い観劇に出かけて行った。昨日、上海に出張に行っていた知人から頂戴した数種類の「月餅(げっぺい)」を食べ較べながらその月に見立てた丸く、平たい菓子に中秋の名月の近づきを感じている。
今年の中秋の名月は15日に当たるとか、この日は「敬老の日」になっていたのだが、ハッピーマンデーとかで19日になっている。夕方、驟雨が来るのかと空を仰いでいたら、同年に結婚した町内の婦人から、もう50年、金婚式になるとのあいさつがあった。「光陰矢のごとし」で、金婚を祝ってくれるのも照れくさいとつぶやいてしまった。例年敬老の日に、金婚50年の記念品が行政当局から届けられるのだが、今年から廃止になったとか。離婚する率が年々増加しているなかで、何時まで夫婦が円満にやっているのか、とする価値感の相違?であろうか、税金を使っての記念品贈答は廃止にしょうということなのか。とまれ、そんな皮肉な考えをしながら一抹の寂しさを噛み締めているところである。
・きょうのわが駄作詠草
選ばれし花の一つに金木犀一本挿して部屋に佇む
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