いよいよゴールデンウイーク。今年は10連休という改元の特例で日本中が慶祝ムードになっている。この時節、ツツジの真紅の花に、少し歩いては、とどまってじっと観賞するのが楽しい。平安中期の辞書
『和名集』(わみょうしょう)によれば、
「未(ひつじ)この葉を食せば躑躅(てきちょく)として斃(たお)る」から名付くとあると聞いている。 躑躅(てきちょく)とは「あがく、あしずりする」という意味があり、「羊がこの花を食べると躑躅(てきちょく)して倒れてしまう」だから皆が有毒だと認識しやすいように、躑躅(てきちょく)=躑躅(ツツジ)としたのだそうだ。新元号「令和」の出典になった
『万葉集』にも柿本人麻呂が、
「つつじ花 にほへ娘子 桜花 栄え娘子・・・」とあるように古来、日本人に親しまれていた花でもある。
さわやかな薫風の吹くなかを少し歩いては止まりながら躑躅を眺めているところである。
なにゆえか分らぬままに西に行くそこには白きつつじ花咲く

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