鬱々とした3月がまだ続いている。「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」での会合などの自粛の要請が政府から言われている。所謂、自粛なのだが、先の全体主義時代の「撃ちてし止まん」の象徴的な響きが伝わって来る。たとえば「増税や消費規正の強化も前線で敢闘している将兵のことを思へば何でもない」とか、「すべては戦争に勝ってからだ。物見や遊山も、今こそ戦争生活に徹底しよう。」と学徒動員、勤労動員の強化へと繋がって行った厭な経験もあった。
新型コロナウイルスの感染拡大が想定外の状況下にあるので明日令和2年3月27日の、とある街の商店街の理事会の中止のファックスが届いた。新型コロナウイルスで、売り上げが激減している会員には、理事会によって何らかの商店街の活性化が検討されるのではと、期待している会員もいる筈だがと想像しながら、かって、本土決戦という暴挙を画策した軍部があり、それに躍らせられたとある街の隣組があった。その回報に、「私たちは勝つために犬の特別攻撃隊を作って敵に体当たりさせて立派な忠犬にしてやりましょう。決戦下、犬は重要な軍需品として献納せよとの、愚行があったと聞いたこともあった。
小池東京都知事が週末の不要不急の外出自粛要請の発言で東証日経平均の大幅暴落があり、スーパーでの食品の買いだめの行列があったと聞く。ああ、哀しきかなやと、日本人の習性を歎きたくもなる。
ひとり歩きをしたくはあるも老いぬれば人の顔見る恐ろしさかな

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