隣地のビルを壊す地響きが伝わって来る。もう古い風習になってしまったタコを食べる半夏生(はんげしょう)、すなわち夏至から数えて11日ごろまでに田植えを終えるものとされ、農家ではさまざまな禁忌があり毒が降って来るので井戸には蓋をしてこの日の雨を半夏雨といい、降れば大雨が続くとされていた。もうそんな風習も長くなってしまった都会生活をする人間には疎遠になってしまって、土用の丑の日にうなぎを食べるとの奇行と似かよって来た。
依然として新型コロナウイルスの感染者は減らずテレワーク慣れして地方へと生活基盤の変更も考えられている人も多くあるのではと訊く。そんな今年の半夏生は昨日からであるのだが、今日はタコ尽くしの夕飯である。たこ飯、たこ酢、小芋とたこの煮物などである。さて一献傾けるとしようか‼
いつの間に琵琶の実土に落ちるありその場所見れば悲しみもまた


8