最近、あっという間に日が過ぎて行って、今月は日数が足らないんじゃないかって不安です。(笑)
そんなこと感じながら、去る7日はUSAに行ってきました。ACOUSTICNIGHT in USA。
伊勢正三、太田裕美、大野真澄のご三方による通称「なごみーず」というユニットのコンサートが八幡宮の総本山「宇佐八幡宮」があるUSAでありました。このユニットは4、5年前に正やんプロデュースの「ななせ川フォークジャンボリー」から始まったように記憶しています。
その後は、このユニットだけでも年間に60から80のコンサートを続けているみたいで、是非一度は見てみたいと思っていた。けれど実際は、正やんのソロコンサートに較べれば、どうしても内容が薄くなるのだろうと思っていた。なにしろ、正やんのソロコンサートは最高だもんね。
結果は‥。うん、これもいい。 三人それぞれのコーナーと、三人一緒のコーナーをそれぞれ均等に配分していた。昔のヒット曲と最近の曲を程よく織り交ぜた構成も含めて、正やんの気遣いが行き届いたセッティング。
大野真澄さんのすばらしいボーカルは昔と変わらず、あだ名が「ボーカル」というのも納得。昔、京都の喫茶店で聞いた「学生街の喫茶店」は太田裕美さんと正やんのハモリもばっちりで、大野さんのボーカルは昔のまんまのあの時の歌だった。
太田裕美さんは声も若いが見た目も若い。あの若さの秘密は?と、誰もが気になるだろうけど、分かった。天真爛漫。なにごとも笑い飛ばして生きているから若いのだ。きっと‥。
彼女、歌もうまいし声もいい。若い頃から歌っている正やんの提供曲「君と歩いた青春」を正やんのギターで歌っていたが、とてもいいんだけど、「なんだかなあ?」と思うのはイルカの「なごり雪」と同じ印象だ。
両方とも「僕の思い」を歌にしている、いわゆる男の歌。それを女性が歌うと上手な歌なんだけど感情移入が出来ない。
「君と歩いた青春」にせよ、「なごり雪」にせよ、正やんが歌うと全然違った歌になる。二時間の映画を三分に凝縮したような、いや、それまでの人生を凝縮したような感動的な歌になる。彼女達の歌は上手なんだけど淡々としていて感動がない。
話しを脱線させると、イルカは「なごり雪」について、「正やんは産みの親、私は育ての親」という言い方をしてきた。でも、ワタシはいつも思っている。それは違うだろうって。
イルカが「なごり雪」を育てたのではなく、イルカが「なごり雪」に育てられたんだろうと思うわけです。あの歌はかぐや姫ですでにヒットしていたし、イルカに歌わせなかったら間違いなく正やんが「風」で歌っただろう。
そもそも、「なごり雪」という歌は正やんの手でこの世に誕生した時点で、誰が歌おうと関係なく、いつまでも変りのない大きな存在であり続ける運命を持っていたのです。
イルカはいつの日か、私は「なごり雪」と正やんに育ててもらったと思うのでしょうか?(いらん世話だっちゅうに。笑)
さて、脱線も修復させ、正やん。
ほんとに正やんは、ここ数年声が良く出るようになったし歌が上手くなっている。ギタープレイの上手さはいまさら言うことでもないし、何が上手いといえば表現力。プレイの上手い人はいくらでもいるだろう。でも、正やんのギターは語りかけ、人の心を打つね。何かが違う。
そこに歌での表現が加わった。正やんは今が円熟期なんだろう。ソロコンサートのすばらしさとユニットでの楽しさ。それにいよいよ「風」の復活。
今、正やん程精力的に活動しているミュージシャンは数少ないだろう。
かく言うワタシは精力の使い方に無駄がありそうです。金力が無いと精力も使いこなせない。(爆)

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