ワタシはすぐに
「その気」になるタイプの人間である。
つまり、素晴らしい人生観や出来事に触れた時
『自分もそう在りたい』と強く思う。
ワタシが読んだ本の中で最も共感し、印象的でいつも脳裏に残っているのはリチャード・バック著で 五木 寛之翻訳の
「カモメのジョナサン」であり、ノーマン・マクリーン著の
「マクリーンの川」である。これは原本では
「リバーランズスルー・イット」と言う名でブラッド・ピット主演で映画になったので知っている人も多いはずだ。
「カモメのジョナサン」と「マクリーンの川は共通している部分が多々ある。それは精神世界に生きることであり、自然宗教的な部分に踏み込んでいくことである。
「カモメのジョナサン」を書いたリチャード・バックは戦闘機乗りであった。彼は戦闘機に乗っている時、敵機を撃ち落とすことよりも、いかに自分が飛行機そのものになって自由自在に飛ぶか?ということを目標としていた。ジョナサンは、そういう著者の達した部分と理想とした部分を究極の世界へと連れていく分身であった。
ジョナサンは一般のカモメが、「糧を得るための手段」として飛ぶのに対し、飛行とはそれ自体が目的であり、カモメ人生そのものだとする「高次元のカモメ」を目指した。そしていつも、いかに速く飛ぶか? いかに高く昇るか? いかに急降下するか? という訓練に明け暮れ、ついには「瞬間移動」さえ可能にする。
神の領域に入ってしまったということか?
これは、しかし私が最も共感する部分でもあって、誰もが知るF-1レーサー、アイルトン・セナも同じようなことを言った。チャンピオンであり、当時もっとも絶好調だったセナはレースをしている中で「神を見た」と後に語った。
トップを走り相手もいないレースで、彼は周回を繰り返す中でコーナーを数ミリの違いもなく走り、ブレーキングポイントやシフトチェンジのタイミングなどを一部の狂いもなくパーフェクトにこなしていくうちに、人知を超える領域に入ったに違いない。これこそが、リチャード・パックが戦闘機で体感していた、一般人には未知の世界である。
(スポーツや芸術などを高次元でやっている人は理解できるはず。いわゆる、『乗り移る』『降りてくる』という表現に近い)
さて、「リバーランズスルー・イット」。
ワタシはこの映画を見る前に原書である「マクリーンの川」(日本語訳版はこの名)を読んでいた。これはフライフィッシングが人生の大切な部分を占める親(マクリーン)が、やはりフライフィッシングを愛する二人の息子といかに生きたか?という本であるが、川を中心とする自然や、その中に在る時の哲学的な心象描写がワタシの共感するところとなった。
「5億年前、雨が地を固めて岩ができた。だが、そのもっとまえから、岩の下には神の声があった」
「谷間の薄明かりの中にひとりいると、周囲とわたしの思い出、ビッグ・フット・リバーの水音と4拍子のリズム、
鱒があがってきてほしという願い、そのすべてがひとつに溶け合う。やがて、そのすべては消え、わたしだけの世界が訪れる。そしてその中を川が流れていく。川は世界の偉大なる大水によって生まれ、太古の昔から岩の上を流れている。岩の上には永遠に雫が滴りつづけ、岩の下には言葉がる。その中には世を去った愛しい者たちの言葉もある。
川の流れはわたしの心をつかんで離さない」
本の末尾を締めくくるこの言葉が脳裏に染み込んで離れない。
※「鱒があがってきてほしという」 これは翻訳をした人がフライフィッシングについての知識が無い為の表現であって、このライズという言葉は訳さなくてもごく一般的にライズという言葉は使われており、ここは「ライズがあって欲しい」と表現すべき部分です。ライズ‥餌を取る為に魚が水面に出ること
(おお、なんということか!ジョナサンの本名はジョナサン・
リビングストン・シーガルというのだ。岩に住むという点でリチャード・バックもマクリーンも考えが同じだ)
ワタシは鱒(ヤマメやアマゴ)を釣ろうとしている。釣る為に何十年も楽しみ苦しみ研究をしてきた。でも、実際に川に立つと鱒を釣る行為と同時に、自分という存在を確認しようとしたり、友や家族のことを考えたり、終いには自然や宇宙のことまで考えてしまうのだ。
ところで、ワタシはなにか特定の宗教を信じているわけではない。あえて言えば、やはり仏教を支持する。
そして、フライフィッシングに没頭する時、さっき書いたように、やはり哲学的思考に踏み込んでみたり、いつも変わらぬ自然の在り様に神を感じることもあるのだ。
それはきっと、ジョナサンのように『食べる為に生きているのではない。生きるとはそれ自体が目的であり、人生そのものだ』という教訓から来ているのであり、そうである以上、絶えず上昇していきたいだけのことである。
そして、当たり前だけど、それはフライフィッシングだけでなく、生活のすべてにそうであり、カイロプラクティックの治療においても「他人とは違う自分」を目指している。
う〜む・・。 マンダム!(笑)
今からでも遅くない
長い間、回復の兆しが見えなかった人も
すぐ目の前に必ず希望が見えてくる
根本原因を正す
快方の森カイロプラクティック院

4