7月20日 久住山登頂
さて、一昨日、
猛暑の夏山登山を敢行し、昨日は祝日にも関わらず仕事をした。
もっとも、予約が入らなければ休むつもりだったが朝からきっちりと予約の電話が鳴り続けた。
登山で疲れた体を癒すには、これ以上ない素敵なプレゼントではないか!(^^;)
台風の影響で前日までの久住地方の降水確率は60%だったのに、ワタシが「台風、あっち行け」と念じたからかどうか、台風はあっちに行った。(笑)
予定より30分程遅れて着いた牧ノ戸登山口は既に多くのクルマが駐車されていて、登山の格好をした人々が生き生きとした表情でウロウロしていた。
次々とクルマやバスが入ってくる。
空はどんよりと曇り、見上げる山にはガスがかかっている。
ワタシら夫婦も早く「生き生きとした姿」で他の登山者と同化するべく用意をした。その時、ワタシは格好だけ同化しても一緒には語れないことを承知はしていたが・・。
牧ノ戸登山口は途中の展望台までは、このような舗装された坂道をひたすら登っていくが、これより先がきつい勾配になる。
途中からはこのような階段状の登りとなり、この行程で一番きつい場所だ。見た目以上にきつい。25分位登ると沓掛山展望台がある。観光客が昇ってくるこの場所が一番きついなんて・・。
しばらく巨石の間を登っっていくと沓掛山頂上だが、その先の行程に気をとられていて見過ごすことが多いらしい。それを知っていても見過ごした。沓掛山頂上付近の巨石を登ったりハシゴで降りたりしていくと、やがてカラマツや馬酔木の森を登っていくルートとなる。

山の中は変化に富んでいるので歩くのがとても楽しいものだ。でも、知らず知らずに、いや、おおよそは感知しているが、確実に忍び寄ってくるものがある。尾根に辿り着き緩やかに登り詰めると道の真ん中にケルンが積まれた台地になる。(写していません)
右手に扇ヶ鼻の北壁が迫り(ここには写っていません)、登り詰めるとまた尾根に到る。ここが「扇ヶ鼻分かれ」。久住山を目指す父娘。歳を訪ねると3歳だそうだ。
左手に星生山が見えてくると、そこは西千里ヶ浜

ただひたすら歩いていくと正面に久住山がそびえ立ち、左手に星生崎が見える

星生崎の巨岩地帯を登り越えると、巨石累々の急な崖の下に避難小屋とトイレがある。中央に見える広いガレキの急坂を延々と登ると、やがて頂上を目指し最後の急勾配の岩石地帯のへアタックとなる。(ここでは見えておりません)

避難小屋の上の丘に登ると三俣山と硫黄山がその雄姿を見せる。三俣山の遥か遠くに薄く由布岳が霞んでいる。

さて、実はこの最後のアタックはほんとに限界まで達していた。つまり左足の大腿部が痙攣を始めていたし、とにかくスタミナが無い。足に来ることは判っていたがスタミナには自信があった。あの由布でもスタミナ的には全然余裕だったし。ちょうど1週間前に夏風邪をひいてしまい、この日までは治しておこうと努力したんだけど、まだ若干残っていた。だから、途中で大汗かいたり休憩で身体が冷えたりするうちに鼻が詰まってきて口呼吸しか出来なくなっていた。これが、スタミナを奪っていったと思う。
頂上では100人くらいの人が賑やかに昼食をとっていたけど、ワタシの足はガクガク。身体はヘトヘト。頂上は雲がかかり視界ゼロ。汗で濡れたシャツが冷えて寒いくらい。でも女房の手作りオニギリは最高にうまかったし、シングルバーナーで沸かしたコーヒーも最高だった。写真も撮ったけど、載せるような表情ではなかったので却下。(笑)
下山途中でパチリ

星生崎のテッペン付近に人影が3つ。 この3人ずっとここから離れなかった。よっぽど景色が良くて気分爽快だったんだろう。高所恐怖症のワタシには立つことさえ難しい。(笑) 眼下に西千里浜。これからそこを歩いていく。

下山途中にお会いした同年齢のご夫婦を撮ってあげたら「じゃあ、今度は・・」と言って撮ってくれた。

下山途中に「扇ヶ鼻に登ってみようか?」とその気になったのだけど、途中まで登って先のルートを見ていたら「やっぱりやめよう」で意見が一致した。(爆)
振り返るとあれほどガスっていた山も晴天になり、「ああ、今だったら最高の展望だろうな!」と思ったけれど、これがあるから次があるってことで。
さて、冒頭に書いた「格好だけ同化しても一緒には語れないことを承知はしていたが・・」と言うことは、正に身を持って確認出来た訳で、まあ9割の人達は何事もなく登っていくのであって、ワタシ等と同じようなペースでチンタラやっている、いや、それしか出来ない人はわずかしか見なかった。^^:(名誉の為に付け加えると、女房は足腰もしっかりしておりスタミナも充分で、ワタシがお荷物だった)
「いや、それは風邪のせいで呼吸が乱れるから、スタミナが切れて・・」「風邪さえひいていなければ、こんなはずじゃない」と何度言ったか・・。(笑)
でも実際にワタシは女房の2倍の水を飲み、2倍の汗をかき・・。
休んでは身体を冷やし、「オレはこのまま肺炎でも起こし、あっけなく・・」なんて思いもした。
降り口の沓掛山の急坂なんて膝が痛くてまっすぐ歩けずに後ろ向きに降りたし・・。そして、ふと後方を見たら、同じように後ろ向きに降りる人が見えて、思わず嬉しくなりました。(爆)
それにしても、風邪をひいている時に山登りなんてするもんじゃないですね。(馬鹿まるだし)
夏山登山は気持ちが良い。外界より10度は気温が低いから風は涼しいし、緑は奇麗だしね。夏休みに入ったばかりで子供達も多かった。
今にして思うのは、自分の子供達が小学生位の頃から一緒に登ることをしておくべきだった、と言うこと。
でも、これも仕方ないこと。58歳になって初めて山登りを始めた人間が言うことじゃない。自分がこの歳でその世界に一歩踏み込めたことに喜びを感じているんだから。
山登りはすばらしい! 山歩きは楽しい!(足に異常が出なくなれば、尚、楽しい)
次の機会には、すぐ横にある九州本土最高峰の中岳に登ろう。

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