2010/4/26

イバン族の緯紋織作品(腰衣)  染織

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製作地 マレーシア・ボルネオ島 サラワク州
製作年代 20世紀前期
民族 イバン・ダヤク族 Iban Dayak
素材/技巧 木綿、天然染料/経地合+平地、緯紋織、縫取織

イバン族の染織を代表するのは”経絣”で表現される衣装や儀礼用布となりますが、絣の文様をそのまま紋織に写し換えたような、独創的な意匠の”緯紋織”の作例が存在します。

木綿細糸のタイトな地織の中に、不釣合いなほど太い黒と赤の木綿糸を交互に並べ絵緯として織り込んでいくもので、表裏で破綻の無い昼夜で織り上げられ、遠目には赤と黒の絵緯が融け合い紫の色味に見える点が、この”ピリー(pilih)”と呼ばれる緯紋織作品の特徴となります。

圧巻なのは、ボーダーでは”経地合”、つまり経糸の密度が高く、太糸の絵緯が入る中央では、これを”平地”に変え、全体としての織りのバランスを巧みに保ち作品を完成させている点です。

腰で経糸のテンションを取るバックストラップにより、一織り一織りに膨大な手間隙と神経を傾けて文様を織り上げていくものであり、伝統に培われた技巧のもと、熟練した織り手でなければ、ここまでの作品を創り上げることはできません。今ではほぼ失われし技巧の一つです。



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