2011/3/31
幼児のための刺繍帽子 刺繍

●幼児のための祝祭用刺繍帽子(パテル族作)

(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方にて)
2011/3/30
赤ちゃんのための手仕事布 生活と祈りの道具

●揺りかご本体として用いられる刺繍布(ラージプート族作)

(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方にて)

●陽射し避け及び防寒カバーとして用いられるキルト布(スィンディ作)


(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方にて)
2011/3/29
子供のための刺繍に描かれた”生命樹” 刺繍

●赤ちゃんの揺りかご布 ゴーディヤ
製作地 インド・グジャラート州カッチ地方
製作年代(推定) 20世紀半ば〜後半
民族名 ラージプート族

●子供用の帽子 トピ
製作地 インド・グジャラート州カッチ地方
製作年代(推定) 20世紀後半
民族名 パテル族
”樹木”を描いたというものでは無く、”樹木の生命力”を描いたものであることが伝わる刺繍たち。子供の健やかな成長を祈りつつ一針一針がなされた作品です。
2011/3/28
メグワール族の村で 旅の一場面


(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方ビレンディアラにて)
2011/3/27
祈りの刺繍 婚礼用壁飾り布”ウレチ” 刺繍

製作地 インド・グジャラート州 サウラシュトラ地方
製作年代(推定) 20世紀後半
民族名 カンビ族



ガネーシャ、ラクシュミー、クリシュナ、孔雀、オウム、象、牛、蓄音機、吉祥の花々... 欲張りすぎとも思えるほどの多数のモチーフは、祈りの強さゆえのものです。
一針一針に幸福・平安への祈り、家族への愛情が込められた絵刺繍作品です。
2011/3/26
永遠の生命を象徴する祈りの供花 旅の一場面

(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方ブージにて)
寺院の祭壇、家庭の神像等に供えられるマリーゴールドは、インドの人々の間で”生命”の花として古い時代から親しまれてきました。
伝統染織の地”カッチ地方”では、お供えが終わった後のマリーゴールドの花弁から染料を抽出し、布を染めることが行われてきました。染色のために花を摘まず、お供えの終わった花を集めて染めを行うことにこだわってきた職人も多かったのです。
青空のもと大地に咲き、神様を祝福するために供えられ、そして色となり、その色は布の上に永遠に息づき、生命は再生されました。
2011/3/25
生活と祈り

(写真 ラオス・ルアンパバンにて)
今般の大地震発生から2週間が経過しました。
本日より、このブログのテーマである「生活と祈り」をあらたに胸に刻みつつ、復興と再生を信じて、写真や情報の掲載を再開いたしてまいります。
2011/3/11
綿花 旅の一場面

(写真 インド・グジャラート州カッチ地方 バンニエリアにて)
2011/3/9
大地を俯瞰する遊牧民の刺繍 刺繍

製作地 パキスタン・スィンド州 サッカル
製作年代(推定) 20世紀半ば〜後半
民族名 マハル族
作品の種類 アボチニ =婚礼用のヴェール
茶染めウール織り地に無数に散りばめられたインターレーシングによる吉祥花モチーフは、同時に大地の上の羊の群れを表わすものとも思われます。豊穣への祈りが伝わってまいります。

※上画像はMerrell Holberton刊「COLOURS of the INDUS」より転載いたしております

製作地 インド・グジャラート州 カッチ地方
製作年代(推定) 20世紀半ば
民族名 ラバリ族
作品の種類 ダラーニョ =畳み重ねたキルト布団を覆い飾るカバー
赤と黒の布アップリケは遊牧民のテント(住居)を表わすものと思われます。テントの周りに”地母神””生命樹””孔雀”など多数の吉祥・守護の祈りのモチーフが賑やかに刺し描かれます。

※上画像はPrakash Books刊「KACHCHH」より転載いたしております
2011/3/3
嫁入り道具袋に使われた更紗古裂たち 技巧・意匠・素材




上画像の更紗は、カッチ地方バンニエリアに生活するムスリム系の農牧民(スィンディ)が、嫁入り道具を納めるための刺繍袋”コトリ”の一部(表布及び内布)として用いたものとなります。
いずれも手紡ぎ木綿・天然色染めの古手の更紗裂で、現在では失われてしまった素材感と表情のものです。お母さんやおばあちゃんが娘のために大切に取っておいた古布かもしれません。
家族の想い出の詰まった布々を用いて、一針一針の丹念な縫い・刺し子・刺繍により、このお嫁入りの際の道具入れ袋”コトリ”が生み出されます。

製作地 インド・グジャラート州カッチ地方 バンニエリア
製作年代(推定) 20世紀半ば〜後半 ※用いられている布はより古い年代のもの
2011/3/2
マルワール様式のインド更紗 染織

製作地 インド・ラージャスタン州西部 マルワール地方
製作年代(推定) 20世紀前期
床敷き“ジャジャム”として作られた型染め(木版捺染)のインド更紗。中央の十字文様は、インド伝統のボードゲーム“パチーシ”のゲーム盤を表わすもので、本布が部屋に敷かれていれば、ダイスとコマを用意して、いつでも”パチーシ”に興じることができるという趣向となっております。
更紗のボーダーに描かれた“兵隊”のモチーフは、ゲームに興じるものの熱を高める装飾的要素を担っているとも考えられます。マハラジャの地の貴族趣味・遊び心が伝わってくる作例です。

製作地 インド・ラージャスタン州西部 マルワール地方
製作年代(推定) 19世紀後半
両面染めのインド更紗、或いは別々の二枚の更紗を背中合わせに接ぎ合わせたもの... と思われるかもしれませんが、そのどちらでもありません。
本品は縦(経)4m半の長さで織られた木綿地に、2つの異なるデザインの更紗が染められ、二つ折りで袋縫いされた作品、つまり一枚の染め布から仕立てられたものとなります。
この作品は袋縫いにされた内部に綿入れの痕が残っており、布団的な役割の布として使われたことが伺えます。一枚布の更紗から仕立てられたものとして特殊かつ興味深い作例です。
2011/3/1
日々の水汲みで培ったバランス感覚 旅の一場面


(写真 インド・グジャラート州カッチ地方 ブージにて)