2011/4/30

マルチカラーの巻き絞り”モトゥラ”ターバン  染織



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製作地 インド・ラージャスタン州 マルワール地方  製作年代 20世紀前期
素材/技巧 コットン(木綿モスリン)、染料/巻き絞り染め(対角格子絞り) ラハリア(モトゥラ)


細手の木綿糸で薄く織り上げられた上質な“木綿モスリン”をベースに、長さ15〜20mにも達する(本品は約16m)一枚布を、端から端まで斜め方向に螺旋状に巻き、文様の防染する部分を蝋引きの糸で絞り、染料に浸染する方法で色染めが行われた”ラハリア(モトゥラ)”技巧のターバン。

染めの色数と柄変化に従い、巻き・絞り・染めの工程を何度も繰り返すものであり、本作品のようなマルチカラーの精緻な文様を染め出すためには、熟練した高度な職人技と膨大な手間隙を要するものとなります。

素材面・技巧面を併せて、今では失われし表情のものであり、タール砂漠の厳しい気候風土とマルワーリーの美的感性が育んだ、古き良きインド染織及び職人手仕事の逸品です。

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2011/4/29

村の昼下がり  旅の一場面

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(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方ブージ近郊にて)

2011/4/28

群れ連なる”孔雀”の吉祥モチーフ  刺繍



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製作地 インド・グジャラート州 カッチ地方  製作年代 20世紀半ば〜後半
民族 ラージプート族

2011/4/27

結婚式のための特注のうちわ  技巧・意匠・素材



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製作地 インド・グジャラート州 カッチ地方  製作年代 20世紀半ば
民族 使用者:ジャイン(ジャイナ教徒)


結婚式に際して、職人に特別に発注して手掛けられたうちわ(ハンドファン)。持ち手を支点にくるくると回転するつくりとなっており、新郎新婦が用いた品モノとなります。

上質な手織りのシルクサテン地、吉祥の薫り溢れる流麗で華やかな刺繍、ろくろ挽きで成型され天然のラックで色付けされた持ち手(軸)、それぞれ専門職人の手によるものであり、地域コミュニティが機能していてこそ、生まれ得ることができた作品です。

本品は”ジャイン”が使用したものですが、布織り・刺繍・木工には”ヒンドゥ”や”イスラーム”の人々が関わったことが伺える作例です。


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2011/4/26

ラージャスタン砂漠地帯のウール・スカート  民族衣装



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製作地 インド・ラージャスタン州 ジョドプール近郊  製作年代 20世紀半ば
民族 ビシュノイ族  素材 ウール地、ウール刺繍


”29”の戒律を守ることが民族の名前の由来ともされる(異説あり)ヒンドゥの民”ビシュノイ族”の手による婚礼用のウール織り地・ウール刺繍スカート。

短い冬季以外は厳しい暑さが続くタール砂漠エリアで、厚手で重いウール織り地スカートの実用性はほとんど無く、ラージャスタン西部エリアにおいて、このビシュノイ族の作例以外には、ウール製のスカートを目にすることはまずありません。

このスカートは、婚礼に際して幸福と平安、取り分け子宝と羊の豊穣を祈りつつ手掛けられるものであり、裾部には色柄を繊細に変えた多数の”寺院”(地母神”マータ”でもある)文様が取り巻くように描かれ、裾先にも多様な守護・吉祥文様のかがり刺繍が施されます。

ビシュノイ族は、動物と自然を愛好し、自然環境の保護・維持を生活の旨としてきた人々であり、自家製ウールを用いた祈りの意匠のスカートは、彼らの精神性が反映されたものでもあります。


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2011/4/25

簡素な機で織られるビシュノイ族のドゥリィクロス  旅の一場面

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(写真 インド・ラージャスタン州 ジョドプール近郊にて)

2011/4/24

道路を疾走する軍隊のらくだ  旅の一場面

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(写真 インド・デリー近郊にて)

2011/4/23

談笑しながら軽々と  旅の一場面

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(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方ブージにて)

2011/4/22

手織りの木綿が用いられた初期銅版更紗  染織



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製作地 インド・グジャラート州 アーメダバード  製作年代 19世紀後期〜20世紀初頭
素材/技法 コットン(手織り)、ターキーレッド他合成染料/銅版プリント

インドにおいても、19世紀後期頃の銅版プリント布については、輸入物なのか国産物なのかを判断するのが難しい(判断材料が乏しい)場合が多いように思われますが、本作例のような未漂白の木綿糸を素材に手織りされた布が用いられた銅版更紗については、国内製作のものとほぼ特定できるものがあります。工業化一歩手前の半手仕事のプリント布です。

そして下のカッチ地方で手掛けられた婚礼用の扉飾り布”サキヤ”は、国内(アーメダバード)製の初期銅版更紗が何種類かまとめて用いられている点で、資料的に興味深い作品となります。

カッチ地方の人々は、この種の銅版更紗を総じて”マンチェスタープリント”と呼んできましたが、これは江戸後期〜明治初期の日本で、舶来物の銅版プリントを総じて”ロシア更紗”と呼んでいたことと似ており、実際の製作地を示すものではないと判断できます。

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アーメダバード製の初期銅版更紗が用いられた婚礼用の扉横飾り布

2011/4/21

地方向けに少量生産された初期銅版更紗  染織



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製作地 インド・グジャラート州 アーメダバード  製作年代 19世紀後期〜20世紀初頭
素材/技法 コットン、ターキーレッド他合成染料/銅版プリント、多色重ね染め

産業革命によりヨーロッパで生み出された大量生産の技術としての”銅版プリント”。インドにおいても19世紀後期より国内消費向けの銅版更紗が手掛けられるようになりました。

インド製銅版更紗の初期のものには、当時の大量(大衆)消費向けに馴染まないであろうローカルな絵柄のものも多く、また動力仕掛けのローラー捺染でななく、職人が版を重ね染めする半手仕事のものが中心であったため、実際には大量生産とはほど遠い少量生産の品モノでした。

この孔雀とオウム柄の、明らかにカッチ地方やサウラシュトラ地方の人々向けに、当地の婚礼刺繍からデザインが写された銅版更紗も、僅かな生産量・製作期間にとどまったと思われ、今では目にする機会の限られる稀少なものとなります。


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●グジャラート州カッチ地方に生活するパテル族の手掛けた婚礼刺繍



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