2012/9/21

18cシャム古渡り更紗  染織




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製作地 インド南東部 コロマンデル海岸エリア  
製作年代(推定) 18世紀中期〜後期
渡来地・使用地 シャム王国  
素材/技法 木綿、天然染料 / 手描&手染、媒染、防染




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”古渡りインド更紗”の多くは、オランダやイギリス(東インド会社)等の交易催行者が、交易地の好みに合わせたもの(=金銀や香辛料香料等と優位に取引きできるもの)をインドの更紗製作者に発注し交易品としたもの、つまりデザイン発注者=交易催行者である場合が主流となります。

しかしながら、このシャム古渡り更紗は、シャム王国が宮廷儀礼用の布として、インドの更紗製作者と直接遣り取りをして完成に至った、シャムオリジナルデザインのインド更紗であり、当時のシャムとインドの共同製作品と言えるものです。

細密な毛抜き状のカラムカリ(手描き)で表現される文様の一つ一つ、茜の媒染染めを主体とする鮮やかかつ重厚感のある色彩と精緻な配色、シャム王国の染織デザイナーの細かなリクエストを、インド側の最上級の技術を有する絵付け職人・染め職人等が誇りに掛けて具現化した特注品であり、作品からは独自の完成美と信仰の布としての精神性が薫ります。

このシャム更紗の完成度の高さは、当時(江戸時代)の日本の大名・富裕層・茶人等を魅了したことは、現在に伝わる調度品や資料の示すとおりです。





●本記事内容に関する参考(推奨)文献
 



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