2013/3/12

茜更紗〜生命の色〜  染織



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製作地 インド・ラージャスタン州西部  製作年代 1910〜30年前後
素材/技法 木綿、天然染料/媒染:木版捺染(明礬)・線描き(鉄漿)、茜浸染、描き染め(茶・藍)


インドの偉大な発明として「0(ゼロ)の概念化」がその筆頭に挙げられますが、植物繊維である木綿を”真紅”に染め上げる技術、これも人類史・世界史に大きな影響を与えたインドの偉大な発明として挙げるべき(忘れてはならない)事柄の一つと思われます。

布(木綿)を人間の血潮のごとく濃厚な赤で染め上げ、かつ、その色が完全に定着し百年・二百年と褪せないよう永久化させる方法、これは茜の色素を別な材との化学反応で繊維に定着させる”媒染(ばいせん)”の発明により、遥か紀元前のインドで実現化したと考えられております。

画像の作品は、媒染剤(明礬)を木版捺染し、茜染料に浸染して”真紅”に染め上げ、茶と藍を描き染めし(茶は媒染染め・藍は直接染め)、片面染めのジャジャム(敷き布)として完成させたもの、ロウや糊の防染を施さない、「茜媒染・更紗」の典型作例と言えるものとなります。

手紡ぎ・手織りの木綿に様々な下処理を施し、茜色素の抽出・染料化及び媒染・浸染の際にも様々な伝承技術を加えなければ、茜赤はここまで濃厚に発色・定着するものではなく、この”生命の色”と呼べる、圧倒的に深く瑞々しい色味を誇る茜更紗は今では失われしものとなりました。



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●本記事内容に関する参考(推奨)文献
 



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