2017/8/15

豊穣の祈りが”ナーガ”に込められた寺院詣で用肩掛け  染織




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製作地 ラオス北東部 フアパン県 Houaphan Province
製作年代(推定) 20世紀中期
民族名 タイ・デーン族(Tai Daeng)
素材/技法 絹、天然染料/平地、縫取織、緯紋織、緯縞
サイズ 横幅(緯)42cm、全長(経)176cm(フリンジ部分除く)


ラオス北東部のフアパン県に生活する「タイ・デーン族(Tai Daeng)」の手による、儀礼用の縫取織肩掛け”パー・パイ(phaa phai)”、20世紀中期の準アンティークの作品です。

この”パー・パイ”は、寺院に詣でる際の正装時の肩掛けとして用いられるもので、幅35cm〜40cm程度・長さ180cm〜200cm程度の一枚布として織られ、エンドボーダー柄と本体柄を有し、上下フリンジ付きで仕立てられることを基本様式とする織物となります。

フアパン県に生活するタイ・デーン族が手掛けた本パー・パイは、ラック染め絹×絹の紅赤地(多色縞入り)に、多彩な天然色染め絹を用いた浮文の縫取織により”蛇龍神ナーガ(ナーク)”が大ぶりの具象文様として織り描かれたもの、エンドボーダーにも双頭の龍及びS字の龍が描かれており、布全体が”ナーガ”で装飾された、やや特殊なデザイン構成の作例と言えるものです。

”蛇龍神ナーガ(ナーク)”は水と大地を司り、農作物の豊穣を象徴する存在であり、本肩掛けが豊穣を祈る際の寺院詣で・祭事の際に用いられたことが推察されるところとなります。

大ぶりかつ立体感豊かに織り描かれた”蛇龍神ナーガ”に圧巻の存在感が感じられる一枚、ナーガは”白””黄””黄緑””紺”の4色で表わされ、周囲に散りばめれた多色小文やエンドボーダーの双頭の龍文等をあわせ色彩の染め分け・配置が秀逸で何とも印象的、染め・織り双方の完成度が高く、豊穣の祈りとともに手掛けられた織物としての濃密な精神性に惹き込まれます。







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●本記事内容に関する参考(推奨)文献
 



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