2016/9/9

琉球王国 19c 苧麻地・筒描き風呂敷”うちゅくい”  染織



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製作地 琉球王国(現日本国・沖縄県)
製作年代(推定) 19世紀中期 琉球王朝期
素材/技法 苧麻、天然顔料、天然染料 / 筒描き(糊防染)、媒染(染料)、描き染め(顔料)、両面染め
サイズ 横幅(緯):69cm(二枚接ぎ)、縦(経):69cm

”うちゅくい(ウチュクィ・ウチュキィ)”は、古くは沖縄本島においてひろく風呂敷を用途とする大判の布を指す言葉として用いられてきたものですが、現在ではこの種の伝統染織による意匠付けがなされた工芸布を限定的に指すことが一般的となっております。

この祝祭時の筒描き風呂敷としての”うちゅくい”は、苧麻の手績み糸で布を織り、接ぎ合わせで正方形に仕立て、地は琉球藍の浸染、模様は紅型と同種の顔料・染料により多色で染め表わすことを共通技法としてきたもので、紅型衣裳のほとんどが型紙を用いる”型染め”で意匠付けされることに対し、”うちゅくい”はフリーハンドの手描き糊置き(=筒描き)を主技法とする点、また台地は”苧麻”にほぼ限定される点に独自性が見出されます。

本品は19世紀中期、百五十〜二百年を遡る時代に手掛けられたと推定される”鶴亀松竹梅模様”70cm四方サイズの琉球王朝期”うちゅくい”で、模様の密度が高く、天然染料・天然顔料が駆使された時代の貴重なマスターピース完品となります。

特筆すべき点は、鶴亀・竹幹・松竹梅のディテイル表現が精緻かつ端整で、染め色は多彩でありながら落ち着きと統一感があり、花弁・松葉等の色ぼかし表現が巧みなこと、これより時代が下がると(本土併合後の明治・大正期)、赤系の色に化学顔料・染料が加わり、色彩の統一感が崩れ、また模様の描き線からも躍動感や生命力が失われていくこととなります。

古き良き琉球王国の染め布の時代が偲ばれる、筒描き風呂敷うちゅくいの薫り高き逸品です。




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●本記事内容に関する参考(推奨)文献
  



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