2022/3/28

インド・マスリパタム 19c 聖母子と天使図 インド更紗  染織




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製作地 インド南東部 マスリパタム Masulipatam  
製作年代(推定) 19世紀前期
素材/技法 木綿、天然染料 / 手描き、木版捺染、媒染、防染、片面染め
サイズ 横幅148cm(2枚接ぎ)、縦292cm

”聖母子と天使”のキリスト教絵図が染め描かれた長さ約3mの大判のインド更紗。

周囲の”花唐草模様”のボーダーと上部の”尖塔状模様”は明らかにペルシャ向けインド更紗の流用であり、木綿地・染め色・防染技法等の意匠細部から、これがペルシャ向けインド更紗の主要生産地であったマスリパタムで手掛けられたものとほぼ特定することができます。

主模様の聖母子と天使の絵図に関しては、ヒンドゥ様式インド更紗の寺院掛布”ピチャヴァイ”の構図・モチーフの援用(引用)が確認でき、大盛りのザクロ(吉祥果)等の供物の描き方にそれが顕著に表れております。

本インド更紗の第一の魅力は、衣裳を染める茜赤と藍青を主体とする色彩の豊かさ・美しさにあるように思われます。取り分け瑞々しくかつ濃厚な色味の青が何とも印象的で、これはピチャヴァイにおいてクリシュナ神の肌を染める色と重なって目に映ります。

長きにわたり宗教的な(聖なる)布を製作する中で代々培われた高度な染色技術が実感されるものです。

インド国内のキリスト教コミュニティからの発注品である可能性が高いように思われますが、この種の絵画的なキリスト教様式インド更紗は残存する類例が限られるため、製作背景・使途等について判然としない点もあり、その分資料的に極めて興味深く魅力の尽きない一枚です。


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(光学顕微鏡による画像)
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2022/3/25

いつかの旅 インド  旅の一場面




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(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方バンニエリアにて)

2022/3/21

いつかの旅 インド  旅の一場面




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(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方バンニエリアにて)

2022/3/18

いつかの旅 インド  旅の一場面




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(写真 インド・グジャラート州 カッチ地方にて)

2022/3/14

インド中西部 20c前 バンジャーラ族 刺繍サッシュ  刺繍




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製作地 インド中西部
製作年代(推定) 20世紀前期
民族名 バンジャーラ族 Banjara
素材/技法 木綿、絹 天然染料主体、一部化学染料 / クロスステッチ、ハーフクロスステッチ
サイズ 幅8cm、長さ79cm

バンジャーラ族はラージャスタンのタール砂漠を出自とし、牛車により塩や小麦を始めとする交易品を、広大なインド亜大陸(西部乾燥地帯)を移動しながらネットワークにより土地土地へと運び届ける陸路運送の役割を担ってきました。

ムガル帝国後期(オーランガゼブ治世)には牛車運搬役に編成され、部族によっては宮廷に仕える仕事も行ないましたが、帝国の没落と英国植民地下の鉄道の敷設等により徐々に職域を失い、現在ではインド中西部〜南西部の各地に散らばりその多くは定住生活を行なっています。

本作品に見られる高度かつ洗練された染織・刺繍技術は、古い時代の移動生活の中で、他民族・他文化との交流のうちに培っていったものと考察されます。

天然の茜染めと藍染めの木綿織物、手引きの絹糸と手紡ぎの木綿糸... 素材遣いからも土地と時代に由来する濃密な色香が感じられる、バンジャーラ・アンティーク刺繍の逸品です。


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(光学顕微鏡による画像)
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2022/3/7

江戸時代 茶地双獣円紋朱雀文錦 仕覆  染織




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製作地 日本 京都  
製作年代(推定) 19世紀 江戸時代
種類 志野香合の仕覆
素材/技法 絹、天然染料 / 表地:変形平地 絵緯浮文平とじ(別絡)、裏地:平織
サイズ 胴周り約15cm、高さ約5.5cm

飛鳥時代に伝来した蜀江錦(経錦)にならい、江戸時代に茶裂として製作されたと考察される”双獣円紋朱雀文錦”の仕覆。

同手模様の錦は明治・大正時代に入り工芸織物として流通したジャカード織製品により有名となりますが、本布はそれに遡る江戸期の作例で、”絵緯浮文平とじ(別絡)”の技法で巧緻に織り上げられたものです。

地組織も絵緯の入れ方・抑え方も一様ではなく、部位により様々な変化・工夫が加えられている様子を下の顕微鏡画像により確認することができます。

繊細でありつつふくよかな織り表情が優美、手織りの一糸一糸に生命が宿っており見飽きることがありません。


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(光学顕微鏡による画像)
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2022/3/7

江戸時代 志野柚香合  古陶磁




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製作年代(推定) 江戸時代
サイズ 外径約5.3cm、内径約3.5cm、高さ約5cm
付属品 仕覆(※別途掲載の記事参照)、箱

貫入と小孔を交えた柚肌の長石釉は和らぎをまとい、蓋と身を跨ぐ火色がつくる景色ひとつひとつに味わいのある、細部まで行き届いた作行の志野柚香合。

香合・仕覆・箱の調和具合は好ましく、愛玩され伝世した茶道具に特有の典雅が感じられます。


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2022/3/1

東北地方 明治時代 大麻地常盤紺型装飾 袖なし  染織




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製作地 日本 東北地方
製作年代(推定) 19世紀末−20世紀初め 明治時代
素材/技法 大麻、木綿、天然藍 / 型染(常盤紺型)
サイズ 肩幅42cm、胸周り約100cm、着丈69cm

深く濃い色味の藍に染められた大麻布を服地に、絣模様を型染により緻密に染め表した常盤紺型(ときわこんがた)の布により装飾が加えられた明治期東北地方の袖なし上着。

背部の菱形充て布に目がいきますが、これは背中に負荷がかかる労働に就く者の仕事着であることを示し、強度を高めるため斜め(バイアス)に布が縫いつけられたものですが、内側から縦方向に充てられた木綿布の刺し縫いとともにデザイン性も強く意識されている様子が伺えます。

また常盤紺型を含め染料は藍のみですが、様々な色調の藍を交えることで見映えを高めようとする作り手の意図がしっかりと伝わってきます。

極めて細く裂かれ束ねられ、強めに撚りがかけられた丈夫な大麻糸が経緯に用いられた質実本位の衣装、今では失われし高度な技巧と並々ならぬ手間暇を要する民間手仕事の所産です。



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(光学顕微鏡による画像)
●服地 大麻×大麻
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●加飾 木綿×木綿 型染
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