2022/1/17
江戸時代後期 ”波に水車柄杓御屋敷菊花”模様 火消刺子袢纏 染織

製作地 日本 ※地域不詳
製作年代(推定) 19世紀 江戸時代後期
素材/技法 木綿、天然染料、天然顔料 / 筒描、描き染め、刺し子
サイズ 肩幅58cm、袖丈29cm、身丈92cm
大波、水車、長短様々な蜘蛛手につけられた柄杓... 水にまつわる模様が躍動感豊かに描き込まれた江戸時代後期の火消装束・刺子袢纏。
上部の肩袖に描かれた石垣のある立派な御屋敷と菊花は、家々と人々の平安な生活を火事から守る仕事を担う意気が表されたものでしょうか。
特筆すべきは、江戸期の所産ならではの落ち着きと深みのある天然染料と天然顔料の色彩で、表地と刺子の藍をあわせて色の調和が見事です。
また内布には紅花染めの木綿が仕込まれていますが、鬼手に類する質感豊かな紡ぎ・織りの木綿を染める紅花の色味が優美かつ妖艶で、ここからも願掛けの意を汲取ることができます。
衣裳全体から江戸の色香が濃密に匂い立つ一品です。
















(光学顕微鏡による画像)


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