2018/4/21

17−18c清代 東南アジア渡り 赤絵豆皿  古陶磁




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製作地/渡来地 中国/タイ
製作年代(推定) 17〜18世紀 清代
種類 色絵磁器
サイズ 口径:約7cm、高さ:約1.6cm、重さ:28g ※二点ともほぼ同サイズ


清代の中国で手掛けられ交易品としてタイにもたらされた、口径7cmほどの赤絵豆皿。

同手のものが東南アジア全域にひろくもたらされており、明末〜清代の数世紀にわたり当地で愛好された様子を伺うことができる品モノです。





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2018/3/5

12−13cクメール王朝期 褐釉陶器・象形石灰壺  古陶磁






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製作地 クメール王朝 現タイ東北部 ブリラム周辺 Buriram
製作年代(推定) 12−13世紀
種類 施釉陶器
サイズ 胴径:約7.5cm、全長:約11cm、高さ:約9.5cm、口径:約2cm、重さ約450g


クメール王朝で手掛けられた黒褐釉陶器・象形壺、12〜13世紀のアンティークの作品です。

この象形壺はクメール王朝期動物形陶器の典型作例となりますが、象の意匠・造形及び胎土と釉薬(釉色)の種類にバリエーションがあり、これは製作年代と製作地の違いによるものと考察されております。

本品は赤茶色の胎土と黒褐釉の質感及び象の形状から現タイ東北部のブリラム(Buriram)で製作されたと推察できるもので、壺内部には石灰の付着・固化がみられ、噛み嗜好品”蒟醤(キンマ)”用の石灰壺として使用されたものであることが明らかとなります。

壺本体(象の胴部)は丸々とカタチが整っていることから、ロクロで壺本体を成形、その後四脚と象の顔部と尻尾を貼付けで成形し施釉・焼成したタイプで、ふくよかで安定感のある体躯と顔・脚等の意匠バランスは秀逸であり、見飽きることの無い表情の豊かさが感じられます。

また作品全体に釉カセが見られますが、数百年の年月が育んだ自然なカセは雅趣に富むよい景色を生んでおり、むしろ本作品の魅力を高める要素となっているように思われます。

アンコール文明期の時代の空気が濃密に薫り立つ一品です。





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●本記事内容に関する参考(推奨)文献

2018/2/27

12−13cクメール王朝期 褐釉陶器・鳥形石灰壺  古陶磁






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製作地 クメール王朝 現カンボジア北部〜現タイ東北部(イサーン南部)
製作年代(推定) 12−13世紀
種類 施釉陶器 
サイズ 胴径:約9.5.cm、全長:約9.5cm、高さ:約7cm、口径:約3.6cm、重さ267g


クメール王朝で手掛けられた褐釉陶器・鳥形石灰壺、12〜13世紀のアンティークの作品です。

この胴径約10cmの鳥型の容器は、噛み嗜好品”蒟醤(キンマ)”に用いられる石灰を入れるための壺(石灰壺)として作られたもので、壺内部には石灰の付着痕が確認できます。

顔部から”ふくろう”が象られたと考察されるもので、ロクロ成形ののち貼付け・線刻により加飾がなされたもの、同種品の中ではつくりが端整でややオリーブ掛かって目に映る褐釉の色味は雅趣に富み、作品からは見飽きることの無い表情の豊かさ、そして愛らしさが感じられます。

アンコール期(日本の平安時代後期〜鎌倉時代)の古陶としての時代の浪漫が薫る一品です。




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2018/2/21

信仰の意匠 ベンジャロン合子&散蓮華  古陶磁





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製作地 中国・江西省 景徳鎮 Jingdezhen ※上絵付け及び錦窯焼成は広州の可能性あり
製作年代(推定) 19世紀
渡来地・使用地 シャム王国 チャクリー王朝
素材/技法 白磁胎、五彩(上絵付け)


この色絵磁器”ベンジャロン(Bencharong)”は、大航海時代の到来・陸海交易路の発達をもとに海外との交易により国の繁栄を築き上げ4百余年にわたる覇権を維持した“アユタヤ王朝(1351年〜1767年)”が、当時高度な製磁技術で世界をリードしていた中国に発注し製作が始まったもので、“ベンジャロン”の名称は中国名の”五彩”がサンスクリット語に訳されたものとなります。

”ベンジャロン”の製作地は中国・江西省の景徳鎮であることが研究文献及び窯址出土の陶片により確認されますが、貿易港広州地域の窯址からの陶片発見も伝わり、景徳鎮での白磁胎焼成後に、広州地域で上絵付けと錦窯焼成がなされた品モノがある可能性が指摘されております。

描かれるモチーフは多様で、中国的な花鳥模様及びその影響を受けつつ独自性が加わったデザインが多く見受けられますが、中には本作品に見られるような仏教・ヒンドゥの神話的モチーフ、シャム王国オリジナルと考察されるデザインも少なからず含まれており、これらは王国における宮廷儀礼・宗教儀礼に用いられるとともに来賓への贈呈物とされたことが知られます。

当時のシャム宮廷儀礼・宗教儀礼において、噛み嗜好品”蒟醤(キンマ・キンマーク)”の使用は欠かすことができないものであり、この合子と散蓮華もキンマ用の宮廷・貴族調度品として作られたものと推察されます。信仰の道具としての格調の高さが感じられる作品です。




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2018/2/19

シャム王国渡り 19c ベンジャロン 散蓮華  古陶磁





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製作地 中国・江西省 景徳鎮 Jingdezhen ※上絵付け及び錦窯焼成は広州の可能性あり
製作年代(推定) 19世紀
渡来地・使用地 シャム王国 チャクリー王朝
素材/技法 白磁胎、五彩(上絵付け)
サイズ 全長13.3cm、最大幅4.7cm、高さ約5cm、匙部深さ約1.5cm、重さ38g


中国・江西省の景徳鎮(Jingdezhen)で手掛けられシャム王国にもたらされた「ベンジャロン(Bencharong)」の散蓮華、19世紀のアンティークの作品です。

本品は”チャクリー王朝期(1782年〜)”に入ってからの19世紀の作と推定されるベンジャロン散蓮華で、合掌姿の”天人テパノン(thepanom)”と”火焔文様クラノック(kranok)”の神話的モチーフが匙・柄内部の小さな面積上に力強い意匠で染め描かれたものとなります。

高度な五彩の技巧による鮮やかかつ立体感豊かな絵付けが薫り高く、シャム更紗とも繋がる宮廷デザイン様式の荘厳かつ妖艶な仏教的意匠、その濃密な精神性に惹き込まれます。

陶磁器や染織品がアジアの海を行き交った時代の、歴史の浪漫に惹き込まれる一品です。






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2016/3/18

スラウェシ渡り 15−16c青花蓮弁花唐草文壺  古陶磁



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製作地 ベトナム北部  製作年代 15世紀〜16世紀 黎朝期
渡来地(蒐集地) インドネシア・スラウェシ島 南スラウェシ州パロポ
種類 青花(染付) 白磁胎、コバルト顔料
サイズ 胴径:約8cm、口径:約2.2cm、底径:約4.8cm、高さ:約8cm、重さ156g


中国・景徳鎮の青花の影響を受け、14世紀半ば頃に焼造が始まったと考えられているベトナム青花ですが、15〜16世紀には海洋交易の時流に乗り、インドネシア・フィリピンを中心とする東南アジア及び日本等の東アジア、さらには西アジアにまで品モノが運ばれ、交易用染付磁器としての最盛期を迎え、固有の作風を築くとともに作品の完成度を増していきました。

本品はインドネシア・スラウェシ島南西半島部の内陸東に面する交易港”パロポ(Palopo)”にもたらされたもので、”トラジャ交易品”の部類に入る渡り古陶磁となります。

口部が立ち上がったやや肩張りの球形小壺で、肩部に葉文状の”蓮弁”をめぐらし、胴部には横方向におおらかに広がる花唐草文が表裏二個所に柔らかな曲線で端整に染め描かれたもの、上釉の乳白色掛かった和らぎある風合い、濃み(だみ)を加えて描かれた呉須のやや暗色掛かった濃藍の色表情に中期ベトナム青花の特徴があらわれており(17c〜の後期は”絞手”に代表される作風)は、器形・釉調・絵付の全体から洗練かつ可憐な印象が感じられる小品です。

海洋交易の時代の空気を封じ込めたスラウェシ渡り青花、歴史の浪漫が薫る一品です。



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2015/10/25

クメール王朝期 黒褐釉陶器・刻線瓶  古陶磁



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製作地 クメール王朝 現タイ東北部 ブリラム周辺  製作年代 12−13世紀
サイズ 胴径:約10.5cm、高さ:約15cm、口径:約4cm


本品は胎土と釉の質感・色調、刻線装飾の表情から現タイ東北部ブリラム(Buriram)周辺で製作されたと推察できるもので、クメール王朝後期・褐釉系陶器の典型作例のひとつとなります。

ふっくらとした胴部・端整なつくりの盤状の口・肩部に廻らされた力強い箆刻線のバランスは秀逸で、素朴な中にも洗練と格調、引き締まった自律美を薫らせるものとなります。

形姿の優美さと釉の枯れ表情が最大の見所ですが、この視覚的な愉しみとともに、両掌で包み持った際の”たなごころ 感”が何とも味わい豊かで、手にしていると、心は数百・千年の時空を旅しつつ、和みと癒しが染み入ってくるような一品でもあります。



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2015/10/11

クメール王朝期 褐釉陶器・象形四脚石灰壺  古陶磁




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製作地 クメール王朝 現タイ東北部 ブリラム周辺  製作年代 12−13世紀
種類 宗教儀礼用のキンマ(蒟醤)の石灰を入れるための壺
サイズ 胴径:約12cm、高さ:約13.5cm、口径:約2.5cm


この儀礼用キンマの象形(動物形)石灰壺はクメール王朝期褐釉陶器の典型作例となりますが、象の表現(具象〜抽象の度合い)及び胎土と釉薬の種類・表情にバリエーションがあり、製作年代と製作地の違いによるものと考察されております。

本品は胎土と釉の質感・色調、刻線装飾の表情等から現タイ東北部のブリラム(Buriram)周辺で製作されたと推察できるもので、壺内部には石灰の付着・固化がみられ、古い時代にキンマ用石灰壺として使用されたものであることが明らかとなる一品です。

轆轤を用いず壺を成型後に筒状の四脚を貼付け焼成したタイプで、象頭のつくり・線刻装飾にはやや甘さが見られますが、手成型ながらふくよかでどっしり安定感のある壺本体と加飾とのバランスは秀逸であり、ほんのり赤みのある褐釉の穏やかな表情を併せ、本作品から力強さと愛らしさ双方が感じられる由縁ともなっているように思われます。





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●参考画像 クメール王朝期の動物形石灰壺(施釉陶器)

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褐釉兎形石灰壺 12−13c


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白釉猫形石灰壺 12−13c

※上画像は小学館「世界の陶磁器全集16 南海」より転載いたしております

2015/10/5

クメール王朝期 黒褐釉陶器(水注型小壷)  古陶磁



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製作地 クメール王朝(現カンボジア北部〜タイ東北部)  製作年代 12−13世紀
サイズ 胴径:約11cm、高さ:約7cm


ふっくらとした扁平丸型の形状が特徴的な本小壷は”水注型”として知られるもので(但し実際の用途は水注に限定されない)、クメール王朝期・褐釉系陶器の典型作例のひとつとなります。

黒褐釉の表面が荒れており発掘品であることが伺えますが、釉肌・陶肌相まって様々な色味と風雅を呈する、この荒々しい景色こそが本品の最大の魅力と言えます。

歴史が刻んだ唯一無二の表情を、深く永く愛でていきたいと想う一品です。



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