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2008/11/29

o jantar internacional  2008年リスボン日記

今夜は大学の学生達と「o jantar internacional」(多国籍夕食会)を満喫した。それぞれの国の料理を一皿持参しての夕食会だ。
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(オーストラリア・ドイツ・コロンビア・ポルトガル・日本・アンゴラ・インド等、各国の料理が勢ぞろい。私はリクエストにより巻き寿司を持参。20人近くが集まった。)

大学の外国人OBと、現役ポルトガル人学生が主催する「コミュニケーションクラス」というサークルのようなものが毎週木曜日にある。毎回彼らが用意したテーマにそって外国人学生達がポルトガル語を話すという場で、国籍や専攻、クラスは関係なく学生が集まっている。私もクラスメートと参加しているのだが、時々こういった企画も開催されて大変おもしろい。今夜はオーストラリア人のトレイシー夫妻のお宅にお邪魔した。
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(アンゴラ出身のサラと。とっても明るい彼女はみんなの人気者。)
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(クラスは違うけどよく話すインド人のマクトゥーン、彼の本場チキンカレーは絶品!)
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(sobremesa:デザートの時間。お鍋に入っているのはドイツ人のラウラが作ってくれたホットワイン。赤ワインにお砂糖などを入れてレモンで香り付けをしたもの。クリスマスに飲むそうだ。本当にいい香りで、私は飲むより香りを楽しんだ。)
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(モルドバではもっと甘くするが、同じようなものがあると説明してくれたクラスメートのアナトール。)

途中で二組くらいが即興でコントをしたり、私もファドを歌ったりで、あっという間に0時前。帰りは大雨だったけどとっても楽しかった。

2008/11/28


5日ぶりのパテオは、ライトやツリー、かわいい飾りが更に増えてすっかりクリスマス仕様になっていた、オーナーのドナ・リナがまたまた頑張ったみたい。
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(ツリーが迎えるエントランス)
いつものように師匠の車で店に向かったのだけど、体調のことについて心配してくれる師匠と話すことが私には薬だった。店でもヴィオラのギリェルメさんが「病気だったのか?もう大丈夫か?」と声をかけてくれた、それだけで嬉しい。その話の延長で、今日はギリェルメさんリクエストの曲を歌うこととなった。すっかり気持ちが晴れてきた。

晴れてきた私の気持ちと相反して、昼間からの大雨がまだ続いていた。日本と違い、降ったり止んだりを繰り返して降ることが多いのがリスボンの雨。演奏中もすごい音を立てて雨が降り注ぐ。バレットさんがいつも歌うカスティーソ(伝統曲)の歌詞をchuva(雨)についての歌詞に代えて歌っていた。このおじさまは本当に粋な方だ。とても美しくて、私は雨はあまり好きじゃないけれど、こういうのはたまらないなと思った。クリスティアナも「chuva」(雨)を歌ってくれた、雨の中で聴くのもまた一興だ。

0時をまわるころ、道路で作業中の人たち3人が雨宿りにエントランスに入ってきた。ドアマンのセニョール・アルマンドが「大変だったね」と迎え、チーフのラウルさんが飲み物を出してあげていた。心温まる光景だった。

2008/11/27


昨日ビザ手続きが完了して、帰国日まで延長された新しいビザを受け取ることができた。これでやっと不安なく帰国日まで過ごせる、本当に良かった。移民局でのやりとりで精神的に随分鍛えられた気がする。

そういったストレスもあったのか、ここのところ体調を崩してしまい、今日は歌いにいけなかった。3日のコンサートの仕事のために喉のコンディションを整えなくてはいけない。でも、できるだけ歌の調整もしたい、ジレンマジレンマ。明日からは行けそうだ。外国で体調を崩したり病気になると本当に不安になる、実感した。

でもこういう時こそ人の温かさを感じる。クラスメートに医療関係に従事していた日本人の方がいる、彼女がお見舞いに来てくれて、簡単に診察もしてくれた。たいしたことはなさそうだったので一安心。話を聞いてもらうだけでも本当に楽になる。他にも知り合いの方が差し入れを下さったりと、思わず泣きそうだった。ありがとうございました。

部屋でインターネットニュースを見て、インドの大変な事件を知った。外国人襲撃ということだったけどクラスメートのインド人の家族は大丈夫だろうか。そういえば、授業中に彼は電話を受けて早退していた、もしかしたら、何か知らせの電話だったのかもしれない。日本にいるときよりも、遠い国が近くに感じる。無事でありますように。

2008/11/24

Sou estrangeira,mas...  2008年リスボン日記

今日は朝から晩までリスボンを歩いて満喫した。ご一緒したのは、昨日偶然パテオにファドを聴きにいらっしゃった二組の日本人ご夫妻。とあるきっかけで仲良くなって、今日一緒にリスボンをまわることとなった。
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ポルトガルの偉大な詩人フェルナンド・ペソアが通ったことでも有名な老舗カフェ・ブラジレイラで朝のコーヒー。お店の前には彼の銅像があり、観光客に人気のスポットとなっている。そのあとはサン・ジョルジェ城などをまわってお昼は地元レストランで食事。こちらのウェイターさんたちがとっても陽気で、店を出るまで笑いがとまらない本当に楽しい食事だった。

今夜は月曜日だったので、バイロ・アウトの「ア・タシュカ・ド・シーコ」へ歌いに行った。皆さんもいらっしゃり、地元ならではのファドの時間を味わってもらった。今日はオランダ演奏旅行帰りのジョゼがポルトガルギターを弾いていた。その弾き語りがシーコでは人気のギタリストだ。

お馴染みのメンバーたちは私の顔も名前も覚えてくれていて、司会者のジョアオンはファドが始まる際の最初の挨拶で「ようこそ、ア・タシュカ・ド・シーコへ。今宵ともに楽しもう。」という挨拶に加え「今日もいろんな歌い手が集まっている、日本人もいる、共に聴いて歌おう。」と最後に言ってくれた。先週までは「今日歌える?」と途中で聞きに行く必要があったが、今晩は特にそういった打ち合わせもなく、私は常連のレギュラーメンバーの直後の5人目に歌うこととなった。まさかこんなに早く呼ばれるとは思わずびっくりした。でも、それは本当に嬉しいことだった。

2年ぶりにジョゼのポルトガルギターと歌えた。やっぱりこの人は遊び心がいっぱいの音をくれる。間奏では満員の客席が店が揺れんばかりに私と歌い、各々ファドに心を傾ける。歌い終わりは、こちらの人気者の80歳と85歳のセニョールのお二人が「Bem!」と声を飛ばしてくれた。2年前に一度来ていたとはいえ、まさかまだ三回目の、こんなに短期間でこのお店に打ち解けられるとは思っていなかった。私の保護者のようにいつもテーブルに同席するエドワルドおじさんが「心があれば通じる、今日もみんなクミコの心に拍手を送ったんだ。ファドは心を味わうもの、外国人だなんて気にするな。言葉は違っても心は通じるんだ。」と席に戻った私とご夫妻たちに言ってくれた。

一部始終を見届けてくれたご夫妻たち、ありがとうございました。今日一日とても楽しかったです。旅はこういった出会いがとても楽しい、そしてポルトガルはそんな出会いがよく似合う国だと改めて思った。

2008/11/23


昨日・今日と、パテオではクリスティアナがお休みだったので、普段は火・水曜のみ歌っているジャクリーヌに久々に会えた。私は大学の都合で木〜日曜を中心に歌っているため、なかなか彼女に会えない、「わぁ〜、久しぶり、やっと会えたぁ!」そうやってジャクリーヌは抱きしめてくれた。

彼女は明るい、とことん明るい人だ。彼女がいると控え室が本当に笑いでいっぱいになる。それでいてとても愛情深いし、繊細な部分もある。私は彼女と重なるレパートリーも多いので、彼女は私がいる時はそれをわかっていくつか歌ってくれる。年が近いこともあって接しやすい。「CDを聴くこともいいけど、やっぱり生で聴いて覚えるのがいっちば〜ん☆」笑顔でそう言って、発音や歌うコツやポイントを教えてくれる。私の歌い方を広げてくれると言った方がふさわしいかもしれない。

昨日はジャクリ−ヌ仕込みの「Maria Lisboa」を歌った。今までこのファドは勢いが先行しがちだったけど、ジャクリーヌのおかげで柔らかい表現がつかめた。「ポルトガル語独特の緩急をどう生かすか」これが最近の私のテーマ、昨日この曲を通して少し見えてきた。緩急が分かると不思議と「Maria」のイメージが膨らんで、頭の中で彼女が生き生きと踊るのが見えてくるのがわかる。作詞家と作曲者の生み出した美しいファド、これを生かすも殺すもファディスタ次第、ジャクリ−ヌのおかげで大事な事を発見できた。ありがとう。

帰り際に「じゃあね、アミーガ!次はいつ会えるかな、火・水も来れたら来てよ。」と力いっぱい抱きしめてくれたジャクリーヌは、やっぱり笑顔いっぱいで帰っていった。

笑顔って素晴らしい。

2008/11/21

Do Macau a Portugal  2008年リスボン日記

ユーラシア大陸の最西端の国にいかずとも、旅をしたことのある人、あるいは旅に出ようと思う人はこの本を一度は読もうと思うのではなかろうか。
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私もその一人だ。こちらに来る前に読むべきかと思ったが、日本ではページを開く気になかなかならなかった。本を読む時のタイミングは私には大変重要で、これが合わないとさっぱりおもしろくないし、内容が入ってこないし記憶に残らない。

先月末にポルトを訪れた際に、お世話になった方の家の本棚に『深夜特急』が並んでいた。「あ、今読みたい。」そう思って借りてリスボンに帰った。

大学には中国人はもちろん、マカオの中国人も、インド人の友人もいる。それゆえにインドに始まり、香港、マカオと続く本がおもしろかった。もちろん日本で、旅に出ずとも楽しめる秀作であるが、私にとってはやはり感触というか、手触りがよりリアルで、読み進めるのが楽しかった。最終巻で主人公がたどり着く「ポルトガル」で読んでいるというのも大きい。おかげで、今、ただ本を読んでいるだけの自分の部屋がとても特別にさえ感じた、贅沢な気分にすらなれた。そして、実際にこの目で各地を見たいという願望はますます膨れる。マカオ出身のグラサさんご夫妻に会えたことも、大きな刺激になっているのだと思う。

2008/11/18

insinuação  2008年リスボン日記

昨晩の興奮がまだ冷めないまま、今日は大学のあとに、とある音楽学校で行われているファドレッスンを見学させていただいた。ポルトガルギター奏者による歌のレッスンで、私は友人の個人レッスンを見学した。

楽譜ありきではなく、歌い手によってメロディーや間のとりかたも溜め方も異なるファドを、どうポルトガル人がレッスンをするのか、大変興味深い時間だった。基本的な段取り方は私の取り組み方も同じだったが、使用されていた歌詞資料がなるほどと思うものだったり、彼の言葉の生かし方についての考え方と実践が、私の助けになりそうなものばかりで、短時間だったが大変有意義な時間になった。

このレッスンでは、彼なりの一つの「パターン」を用意し、生徒はメロディーにいきなりのせずに、まず語ることから始める。リズムに乗せながら「語り」として成立させる作業が重要視されていた。発音チェックはもちろん、単語のリズム、構文となる部分のつなげ方、その際についつい無意識に変化させてしまうアクセントと強弱の修正、これを見極めていく作業だった。

彼はアクセントや文法をきっちり理解していて、メロディーに乗せる際に強調すべきアクセントと文法上切り離せない単語を明確にするレッスンを行っていた。「拍手喝采を受けるファディスタの中には、これをないがしろにしている人もいる。詩の美しさが壊される場合がある。」と言っていた。歌い方は人様々なので、決め込む必要はないことは彼はもちろん承知している。しかし根底の部分の重要さを忘れてはならないと強調していた。

確かにアクセントと文章の切り方一つで、意味が全く変わってしまうことが多くある。韻を踏んで言葉を生かした美しさがあるのがファドの歌詞だ、それゆえに彼はそれを最重要視してレッスンを組み立てていた。具体的な歌詞への取り組み方の一つとして、そしてレッスンのやりかたの一つとしても大変参考になった。

先日、師のアントニオ・パレイラが「カルロス・ド・カルモはポルトガル語について熟知し、歌う際に美しく発音し、言葉も生かしているマスターだ。彼の歌をよく聴くといい。」と言っていた。師の言うとおり、彼の歌は本当に言葉が生きているしメッセージが良く伝わってくる、具体的にはこういうことだったかとわかった。

大学の授業で文法や発音について学べるが、歌詞の生かし方につなげるところまでは私一人の力ではまだ至らない。これからの授業の受け方も含めて、ありがたいヒントでいっぱいだった。




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