旬を逃して見たせいか祭りの後の悲しさが滲んでました。
ブッシュの再選を阻止するべく、マイケル・ムーア監督が渾身の力を込めてアメリカ(特にブッシュ一族)の暗部を暴ききった?『華氏911』のはず…。カンヌでパルムドールを獲った時にすぐ見れば良かった。今頃見て「こんなの上映されてよくブッシュさん再選したね〜」と別の意味で感動してしまいました。アメリカって危ない危ない。(日本も危ないけど)
畳み掛けるようにあのテロリストの一族とブッシュ一族とのつながりが語られ、都合よく法案を通したり、適当に書類を読み飛ばしたり、わけのわからない便宜をはかり、隠蔽が行われる。え〜ホントかよ!というお話ばかり。確かにそれは面白い。
秀逸なのは、9月11日のあの日、学校訪問をしていたブッシュが、ビルに突入した一機目の報告を聞いた後(どうするべきか?)の判断がつかないまま、目は宙を泳ぎ放心しつつも、絵本「私のヤギさん」を子どもたちと読んでいるシーンでしょう。勝手につけたブッシュの心の声が皮肉たっぷり…。(こんな大統領はいやだ〜!と思うような表情で)さらに、二機目の突入を聞いてもなお(誰一人もなにもしないまま7分が過ぎた…)と続く。
見方を変えれば全てが胡散臭い。そういえば…ということかな。自分なりに色々わかって見ないとただの洗脳になってしまうかも。私が期待したのは「ボーリング・フォー・コロンバイン」のような、突撃ぶりだったけど…。顔が売れすぎておとなしくなっちゃったのかな監督。
ああただこれだけの犠牲の前には今さらの嘘は許されないということなのね。現実に再選されたということは。
「華氏451」とは特に関係なかったみたい…?

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