お陰様で「空の根 〜内奥からの光粒子とその動向」無事に終えました。
お立会い下さった皆さま、お手伝いして下さった方々、
作品をともに立ち上げてくれたスタッフの方々、
そして応援して下さった皆さま、本当にどうもありがとうございました。
去年の9月に引き続き土の粒子を纏うことから踊りを立ち上げる試み。
土の中での呼吸とその動きが後半で空間へと広がる踊りは、
2日目にようやく今回求めていたものが現れてきた感あり、
舞台現場の土、照明、音…が揃った中で通せることの有り難さ
そうした状況で作品がまた作られていくことも、今回は改めて感じさせられました。
関わって下さった全ての方に本当に感謝。
以下、今回の当日パンフレットの原稿です。
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いのちそのものになりたい。
この日本社会の正誤などを当てにしなくなり久しいですが、そういうことを超えた地点を感じ考えてみたいと、からだを使って感じ考え作る作業をしています。その上でこの社会にそれでも私なりの視点で足掻きたいと思っています。
宇宙の始まりというのも人の叡智の受け売りですが、こうしてこのからだが出現してここにこうして至るまでの、いのちの長い旅には興味があります。
そして、このからだの中の様々な細胞を私は想像することも容易ではないですが、私の中に私が意識出来ないようなものたちが生きていて、それによってこのからだは作られていて動いていて、私は自分が動こうとしなくても既に動いている動かされている、生きている生かされている。
遙か彼方の宇宙からすると地球は粒子にさえなってしまう、そしてこの地球はその宇宙に動かされている、生かされているのだろう…
場そのものに馳せる。
いわゆる踊り以前、言葉・声以前、リズム以前へ、粒子へと至らることで輪郭を溶かしたい。なのでこの作品では土という粒子を感じ、粒子とからだが一体になることを試み、そしていわゆる布という衣装概念を纏わずに土の粒子を纏ってみる。そして皮膚が粒子となり外部と触れ一体になったら。とて、こうしてからだという形からは逃れられないけれど。
それでも、こうして呼吸するこの空間を人と共有しそこでは知らずに交換し合っている。複雑に絡み合って存在する様々な事象をすべて意識し考えるには多過ぎるが、呼吸だったらシンプルだ。既成概念によって作られることから一旦離れ、この日々や遥か彼方の過去を省みる粒子レベルの場。
この素のままのからだが、どう感じ動かされるのか動くのか、粒子へ至るほどに果てしなく様々な可能性があること、何気ない様々な日々やこのからだの可能性に目を向け、踊りを見つけていきたいと思っています。
ご感想や叱咤激励ご意見など頂けましたら有難いです。
精進致したいです。
これからもよろしくお願いいたします。
菊地びよ 拝
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「空 の 根 kuu-no-ne」
内奥からの光粒子とその動向
粒子の行き来する隙間はあるか こぼれあふれるものたちが息づく
呼吸とともに声の生まれる原初への動態探求
舞 台 監 督. : 早川 誠司
照 明 : 海野ひろ美
音 響 : 越川 徹郎
宣伝美術・舞台協力: 本永 惠子
宣 伝 写 真 : 関 健一
写 真 撮 影 : bozzo
映 像 撮 影 : たきしまひろよし
受 付 : 柿澤 和子 篠塚 めぐみ 宮地 香奈 今野 尚実 中村 津希子
協 力 : 工藤さん 佐藤さん 倉田康子
構成 ・ 出演 : 菊地 びよ
2017年4月4日ー5日
新宿シアターブラッツにて
写真を一部掲載します
photo by bozzo
これからもどうぞよろしくお願いいたします。