野蛮歌手野生紀行

通常の家庭においては，一家の「大黒柱」が麻雀や競馬などのギャンブル中毒である場合，その運営に重篤な危機を齎す場合が多い。
ギャンブル中毒は，ニコチン中毒やアル中と同じ「社会性人格疾患」であり，明らかな病気である。
ギャンブル中毒の治療においては，充分な金を与える，より強い薬物を勧める，とにかくギャンブルで勝つ，無人島に送り込む，などの様々な治療法が考案されてはいるが，決定的な治療法は見つかっていない。
昨今，「日本にカジノを！」などのシュプレヒコールが，国賊・石原ちゃんなどから喧しいが，カジノの存在は，それでなくともパチンコ中毒の多い日本で，さらなる破産者と貧乏人を大量生産し，ヤクザやマフィアの活躍の場を増やすだけである。

さて，今日は，ウオッカが勝つのか，朝青龍が勝つのか。
お金を賭けちゃ，嫌よ。

イルムティに行って，どえりゃー寒くて，風邪をひいて帰って来たよ。
久しぶりの西表は，ほんとに自分の島みたいだったさ。
祖内や古見のオジイには，会えんかったけどね。



「でんさー食堂」のそば定食。天麩羅がおいしかった。

Tristan Tzaraの「炎を高く」のイメージがベースになっている。

「私は歌のない野生のレコードを廻していた
　私の周囲には生が旋回し翼を打っていた
　私は檻の中のライオンであったのか　森の雀であったのか」
　（浜田明訳）

Tzaraの「炎を高く」は，ダダと青春への果てしないオマージュであり，ダダを人間的に解説し，完結させたものである。

ツァラは，詩について，非常に多くの輝かしい評論とインタビューを残している。彼は，詩という存在の原理と本質を明らかにした。

詩は失われることがない。これは真実。

一方で，「文学」としての詩は失われつつある。11月25日の読売新聞に，谷川俊太郎が優れた危機感を表明している。これは，晩年のツァラが表明していた危機感に，非常に良く似ている。
素晴らしい記事なので，探し出して，読んで見て下さい。

私も，詩論を語る年寄りになりました。

最近の詩がアップされました。

「夢の女」
http://www.ne.jp/asahi/chika/on/y_songs-03.htm#Anchor1245648
「エイブラハム・リンカーンが橋を渡る」
http://homepage3.nifty.com/penteka/sub1/0909p2.html


ライブ映像がアップされました。

「鏡と煙」
http://www.youtube.com/watch?v=hc6QBCZEI-E
「我は海の子」
http://www.youtube.com/watch?v=_xN5hqKi6Fo

青木さん，後藤さん，樋口さん，ありがとう。

それで，今日はLonesome Crowこと，私の誕生日で，父母と親戚と家族とたくさんの友達と，地球に感謝したい。たくさんの動物たちと，酒と煙草（つまり植物たち）にも，強烈に感謝したい。特に，カラスと猫たちには，とても世話になって，申し訳なく思っている。

11月20日生まれの人たち，Karl von Frisch（1886年），萬屋錦之介（1932），山下隆（1943），倉田まり子，米米クラブのマリ，姫島の中堀栄治（1960），YOSHIKI（1965），ハチミツ二郎（1974），Mikhail Ivanov（1977）と共に祝福を。「原発なんか，もううんざりなんだよ！！」と，山下隆さん（中国電力社長）と祝いたい，この誕生日。ミツバチと花の共進化に祝福を。

それから，私の病んだ心と身体を守っている，肺の中の青空に，胃の中の海に，血液の中の竜に，夢と言葉に，深い感謝を。
人間という王国に落ちる麦の種子のために，もう一度，祈りを。

今年は春先から，湘南の海岸に小さいナガラミ（ダンベイキサゴ）がたくさん打ち上がっていて，大発生の予兆があったんだけど，その通りに豊漁になったようだ。
地元の人から，何回かおすそわけしてもらって食べた。

ナガラミは，一時期，全国的に著しい減少傾向にあって，なかなか食べることができなかったんだけど，ここ数年，復活傾向にあるようだ。
湘南では平成9年から漁獲が再開され，遠州灘や高知県などでも漁獲されていて，楽天市場などで「復活！　幻の巻貝」として流通している。

しかし多分，この貝が駄菓子屋で売られていたり，三時のおやつにしていたような時代の生息量には，遥かに及ばないのではないかと思う。

このキサゴ類のすごいところは，通常の口の他に，二枚貝の水管そっくりの偽水管（psuedosiphon）という器官を持っていることだ。つまり，口で海底の有機物を食べながら，偽水管で海水中のプランクトンなどを摂取している。すごく食い意地の張った貝だ。二枚貝のように砂底生活に適応した巻貝。

しかし，こうした濾過食の生態は，ハマグリやアサリなどと同様に，水質・底質汚染の影響を受けやすく，それが減少の原因の一つであったのかも知れない。

ナガラミが棲める渚の世界が続いて欲しいと思う。



藤沢市片瀬西浜のナガラミ。
塩茹でもいいけど，醤油と鰹節をちょっと入れて煮ると，また美味いです。

私は小学生の頃は，農夫になろうと思っていた。それが，地球上で一番正しい職業に思えたからだ。
気がつくと，貝屋で宿六で博打打ちで詩人でウタムンで落語家で環境運動家で反嫌煙運動家でアル中になっていた。
限りなくホームレスに近いベイビーブルーで，世界の人たちから，あまりにも遠い。財産と言えば孤独だけで，それだけが神様が私に与えてくれた幸福らしい。
孤独な人々や，貧しい人々，病気の人，たくさんの弱者と地球を救うために，毎日働いている人たちに，私は笑顔を返すことができなくなってしまった。
もう少しだけ元気になって，頑張ろう。



後藤さんと仕事と研究で，時々訪ねる畑。
「持ってけ」といただいた，このダイコンもおいしかったけど，カブが甘くて最高だった。
神奈川の秦野市周辺では，カブは直売で5束100円で買えるらしいけど，安すぎると思います。