今年も無事最後の1日を迎えることができました。
景気回復の実感がない中、増税を控え、少しずつ暮らしにくい世の中になりつつある中、加えて今年は自然災害があらゆる大切なものを奪っていきました。
それが「
2018年7月豪雨(西日本豪雨)」です。
7月5日から降り続けた雨により、6日から鉄道の運転が徐々に見合わせ、その後もなお降り続く雨で、安芸矢口などの複数駅周辺で冠水発生、その後三篠川などの河川で大幅な水位上昇により、第2三篠川橋梁は線路に被害、第1三篠川橋梁は橋ごと流失・・といった災害が芸備線沿線を襲ってしまいました。
7月6日まで三篠川の水位を見てきましたが、
最大5.01m(氾濫危険水位:3.3m)という水位には、初めて身の危険を感じましたが、避難までの行動には移りませんでした。
しかし、いざ嵐の過ぎ去った後の惨状を見ると、今後の行動を考えざるを得ない大災害であったように思います。
来年以降も想定される災害に備えて、意識改革が必要だと感じました。
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さて、話を鉄道に戻しますと、今年は
3月末で三江線が廃止となり最終日の運行では宇都井で花火が上がったりなど、感動的なお別れとなりました。
直近では浜原駅の跨線橋が撤去され、鉄道のあった風景が徐々に失われていっていく現実が、廃線というものの重みを突きつけてきます・・
芸備線も西日本豪雨の影響で、
多くの利用客が高速バスや自動車に流れ、沿線から転出という事態も深刻な影響となっています。
沿線の安芸高田市では、
地元の学生に芸備線の定期代を負担するという、学生流失対策を打ってきています。
では、今年も駆け足ですが総括を綴っていきます。
全て網羅しきれない部分がありますことを予めご容赦ください。
(指摘頂ければ後日更新反映いたします)
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2018. 1.13「
狩留家駅トイレリニューアル工事」
狩留家駅において、3月前半にかけてトイレリニューアル工事が行われ、洋式トイレが設置されることとなりました。
2018. 2.??「
矢賀踏切に遮断機新設、堤の内踏切第1種化工事始まる」
踏切関連で、矢賀踏切の貨物線と旅客線の間の空間に遮断機が新設されました。
また、下深川駅構内堤の内踏切で、2016年のバイク接触事故に関連すると思われる、第1種化工事が始まりました。
2018. 3.前半「
安芸矢口駅前道路整備工事開始」
安芸矢口駅前道路の整備工事が始まり、駐輪場の移設等が実施されました。
2018. 3.21「
観光列車「○○のはなし」広島駅で展示」
山陰線(新下関〜下関〜仙崎〜東萩)を運行する観光列車「○○のはなし」が広島駅8番線で展示会が行われました。
車内見学には多くの列が出来、想像していたよりも反響があったように思います。
海が見える沿線が羨ましく思いつつ、こういう観光資源を見ると、何とかして芸備線にも観光列車を作れないかと頭を悩ませてしまいます・・
2018. 4.21「
矢神駅構内の御衣黄桜、見頃に」
中国地方でも中々お目にすることができない、御衣黄(ぎょいこう)桜が矢神駅構内で見頃を迎えました。
地元の方も見に来られるなど、隠れたスポットとなっています。
一般的な桜より開花時期が遅いため、芸備線の散策ついでにもオススメの場所です。
2018. 6. 3「
大土山田楽花田植開催」
吉田口駅から徒歩3分程度にある安芸高田市甲田町で、毎年6月第1日曜に開催の民俗芸能である花田植が行われました。
今年も20名近い方が芸備線で訪れられたようでした。
2018. 7.中頃「
下深川駅バリアフリー(エレベータ・跨線橋新設)工事開始」
豪雨災害で列車の運行が止まっている中、下深川駅でバリアフリー工事のお知らせが掲出されました。
工期は2019年9月末とされており、エレベータおよび跨線橋が新設される、本格的なバリアフリー工事の口火が切られました。
2018. 7.23「
下深川〜広島間運行再開、バス代行開始」
災害発生による運転見合わせ(7/6)から
17日目、下深川〜広島間の鉄道が復旧しました。
矢口周辺の被害が大きく、バス通勤でも道路迂回を強いられ、鉄道の2倍程度の所用時間が掛かっていました。
また、同日から下深川〜三次間、三次〜備後落合間、備後落合〜新見間の代行バスの運行が開始しました。
2018. 8. 6「
災害により志和口駅の窓口休止」
豪雨災害の影響で、各種機器が水没し使い物にならずということで、志和口駅は自動券売機を含めた窓口の営業を休止することとなりました。
※10月時点で営業を再開したことを確認済み
2018. 8.25「
狩留家〜下深川間運行再開」
災害発生による運転見合わせ(7/6)から
50日目、狩留家〜下深川間の鉄道が復旧しました。
2018. 9. 3「
新見〜備後落合間運行再開」
災害発生による運転見合わせ(7/6)から
59日目、復旧への心配が募る中、新見〜東城間が8月27日、9月3日には東城〜備後落合間が無事運行再開されました。
2018.10. 4「
備後庄原〜三次間運行再開」
災害発生による運転見合わせ(7/6)から
90日目、備後庄原〜三次間の鉄道が復旧しました。
2018.10.20「
みよし市民納涼花火大会開催」
災害により花火打ち上げ場所周辺も被害があり、10月に延期されていましたが、無事開催されることとなり、三次の空に今年も多くの花火が打ちあがりました。
芸備線代行バスもこの日に合わせて、臨時の1便が運転されました。
(三次駅駅員に聞くと「代行バスの臨時便は無い」と即答されたのですが・・頂けない対応です)
2018.10.29「
中山踏切移設」
広島高速5号線の道路工事に伴い、中山踏切周辺道路の形態が切り替わることに合わせて、中山踏切が19M起点側へ移設されることとなりました。
(→
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2018.10.後半「
三次駅エレベータ新設工事開始」
三次駅でバリアフリーの一環として、エレベータが新設されることとなりました。
工期は2019年2月の予定です。
2018.11.12「
向原高校生向けに代行バス臨時停車」
向原高校へ通学する生徒に配慮され、向原駅より井原市よりのバス停に1便が臨時停車する措置が取られました。
2018.12.前半「
一部流失した三篠川第1橋梁の橋桁の撤去が完了」
11月5日のJR西日本プレスリリースにて、三篠川第1橋梁の復旧工事着手の見通しが立ち、2019年秋に向けた本格的な復旧工事が始まることとなりました。
2018.12. 8「
夜間に代行バス志和口行を運行」
代行バスは7月の運行開始から、回数を重ねながら改正が行われてきましたが、最終便が早いという意見があったようで、比較的利用者数の多い志和口までの便が追加されました。
2018.12.20「
備後落合〜備後庄原間運行再開」
災害発生による運転見合わせ(7/6)から
167日目、備後落合〜備後庄原間の鉄道が復旧しました。
また、12月22日には備後西城、備後落合の両駅で運行再開を祝うイベントが開催されました。
(→
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敢えて去年のコメントを流用したいと思いますが、地方では
バスと鉄道の連携が必須で、現状互いにそっぽを向いている状況では、近い将来共倒れしてしまうことになります。
双方のメリットを活かした協調が、必ずや必要になると思います。
芸備線全線の復旧は、2019年秋の見通しが立ちましたが、既に災害発生後、沿線自治体から学生(若者)を主に転出が発生している状況です。
全線で運行が再開された後、芸備線への利用客をどう呼び寄せていくか、これまで以上の大きな課題になります。
今年は災害に見舞われたこともあり、沿線自治体に初めてふるさと納税という形で支援させて頂きました。
来年もなんらかの形で沿線を少しでも支援していきたいと思います。
みなさんも是非、ご協力頂けると幸いです。
来年秋は多くの芸備線ファンで復旧を祝おうではありませんか!

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