この25日は本山の教学研修会ということで、
京都の大覚寺での講習会に参加した。バスに
よる日帰りで、日程はちと苦しかったが、大
変参考になる講習会であった。
講習会の内容は「般若心経の正しい読み方」と
いうもので、講師は高名な仏教学者の宮坂宥勝
師のご子息で、宮坂宥洪師である。宥洪師は
サンスクリットがご専門の哲学博士で、般若心
経の梵文テキストから、原文の意に沿った般若
心経の正しい意味を解説してくれた。
漢訳との対比においては結構推測の部分が入って
いるようにも思われるが、梵文の本来の意味を知り、
今までの理解(かなり自信があったのだが。)が
結構間違っていたことを痛感した。
彼の説によると、どうやら般若心経は密教経典の
走りであり、真言念誦の伝授であるということで
ある。また【般若波羅蜜多心経(プラジュニャー
パーラミターフリダヤスートラ)の経題の「心」
の語は「フリダヤ」という梵語で、一般には
精髄と訳されているが、別の経典などでは「般若
波羅蜜多大明呪経」などとなっており、実は
真言宗でよく言われる心真言=フリダヤマントラ
のことである。】ということである。
だから、般若心経は般若波羅蜜多(知恵の完成)の
観想の仕方と明呪を伝授するお経であるというのだ。
実は、2時間ほどの短い講義では、こまかい句義の
説明などが必要となるため、講義が終了しても、
「ふ〜む。なるほど。じゃあ、私の解釈はけっこう
間違っているんだろうなぁ。」という感想をもった
ぐらいであったのだが、その時購入した彼の著作の
「真釈 般若心経」を帰宅後目を通してみると、
多くの部分を間違えているようで、ブログで公開
した私の愚説が恥ずかしくなった。
≪…なので、「般若心経解説の試み」シリーズは
表示しないことにしました。コメントをいただいた
方々、悪しからずご了承くださいませ。m(_ _)m≫
ガテー、ガテー、パーラガテー、パーラサムガテー、
ボーディー、ソワハー。
この真言を唱えると、般若仏母の加護を得ることが
でき、プラジュニャーパーラミターの境地に達する
ことができるらしい。(念誦=ジャパですので、
たくさん唱えるのがよいはずです、たぶん。)

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