2日目
早朝、カーオの仕掛けを投入し直すことに。先ずは撒餌。アジの内臓の餌として使えない部分や、頭部をミンチにして大量に投入する。「くさっ…(*_*)」、辺りに異臭が漂う…。

そして、餌の「サイ・プラー・トゥー(アジの内臓)」を針に縫い刺しにして、湖底にそっと沈める。釣れる時間帯には諸説あるが、シゲさんの話によると「どの時間帯でも釣果はあり、いつ釣れるかは回遊次第かな?」。基本、水上家屋に居る時はいつでも竿を出しておくことにする。

朝一の水上家屋では何事もなく、午前のボートの部に移行。餌も揃ったことだし本命ポイントに行きたいところが、この日は訳あってそのエリアには入れないとのこと…。
仕方なく本湖のど真ん中、立ち木エリアに3本仕掛けを投入するが、明らかに妥協ポイントの感が否めない。照り付ける強力な太陽の下、我慢の釣りをすること3時間。無…(-_-;)。

水上家屋に戻って、昼ご飯はやる気のない、こんな感じ…。でも、お腹が減っていたので、普通に美味しい。
午後も本命ポイントに入れず、「他に何か、ないですか?」と尋ねると、タウナギ釣りに移行!(笑)。ポイントはワンドの最奥。干上がった湿地帯の穴の中。

穴の周囲を手で掘っていくと、穴の形が明確に現れ水が染み出して充満する。木の棒で「ツンツン」すると、呼吸の泡がプクプク浮いてきたリ、時にはタウナギが食い付いてくることも。

たまにカニの巣だったりすることもあるが…、

アジの内臓を穴に浮かせると、「チュプッ!」と吸い込む! しばらく間をおいて、穴の奥底に餌を持っていき飲み込むのを待ち、一気に抜きあげる。手釣りなので「デュルルン!」といった穴から出てくる感触が伝わり、ニョロニョロとしたタウナギが現れた!

なんだこのローカル釣方!、マニアック過ぎて楽しい! こんなディープな釣りが出来るのもシゲさんツアーならでは(^-^)v

ラオスでは1度釣ったことがあるが、タイでは初魚種。東南アジア産ネイティブ・タウナギをゲット\(^^)/

本命には出会えないが、ホントに楽しめた1日だった。
宿に戻って、夕飯は朝にキープしたプラーコッのトムヤムスープ。なんかちょっと薬味が足らず、トムヤムモドキだけど、これまた美味しい!?

ビールを飲みながら、カーオのアタリを待つと、再び外道のプラーコッが釣れた。
「カーオ狙いのメインタックル」
ロッド「MX‐7」
リール「15コンクエスト401」
ライン「キャスティングPE SMP8号」
リーダー「ケプラーノット10号」
フック「カン付伊勢尼17号」
ルアー「アジの内臓(笑)」
カーオは餌を口にした後、ゆっくりと泳ぎながら飲み込むんでいく。その時、テンションをかけると餌を吐き出すため、仕掛け投入後、クラッチを切ってラインがフリーに出ていくようにし、さらにラインテンションを「無」に近づけるために弛みを3重に作って、最後の弛みを空き缶のプルタブにかけておく。カーオが餌を持っていくと、次第にラインの弛みが取れて、最後に空き缶が倒れて「カンッ!」と鳴り響く仕組み(空き缶にスズを付けていると尚良い)。
蚊に刺され、かゆくて中々眠れないので、3時過ぎに餌を新鮮なモノに変えた。間もなくして、突然、空き缶が勢いよく倒れて跳ね返った! 見ると、弛みが全部無くなり、さらにラインはリールから出続けている。
慌てながらも、テンションをかけぬようにそっとロッドを手にして、クラッチを切ってラインがピンと張ったところで「ビシッ!」と合わせる。水上家屋の周りにはロープがややこしく交差して沈んでいるため、巻かれないように「グリグリ、グリー」と鬼巻きすると、水面にシルバーの魚体が現れ、「カーオだぁぁぁぁー!」と叫んだ。
寝ていたシゲさんも起きて来て、慌てながらもネットで掬ってくれた。「やった、初めてカーオ釣った\(^^)/」。

口裂け鯰、カッコいい(^-^)v

「1日目、餌が入手できず…」「2日目、本命ポイントに入れず…」という不穏な状況下、2日間で目的の魚を2つ揃えたこと、これは非常に大きい。明日から余裕をもって戦える!
3日目
朝ご飯は消化に良いお粥だよ。不味くはないが、屋台の美味しいお粥と比べると、なんかなぁ…。

さて、本命ポイントに朝一で入って、3本仕掛けを投入する! しばらくして、ラインが「スルスル、スルー」と出ていき、弛みを取ってバッチリと合わせが決まる。「やけに動きが早い、これってシャドー? しかも、かなりイイ奴…」。しかし、湖底への突っ込みをかわして寄せたところで「フッ」とラインテンションが消えた。回収すると、リーダーがズタズタになって切れていた…。カーオの歯は通常リーダーを付けなくても大丈夫と聞いていたが、シャドー対策にケプラーノット10号を入れていた。今まで、ルアーで狙っていて飲み込まれてラインブレイクした経験はないが、餌釣りでは丸呑みになる。シャドーはファイト中に口を開けて暴れるため、牙の先端に擦れて10号では不十分な太さだった…。

しかし、それ以上太いリーダーを持ってきておらず、仕方なく釣りを続けていると再びラインブレイク…。カーオ狙いなので、シャドーはいらないけれど、撒餌につられて周囲に集結している模様。
段々とサイズが下がってきて、そして上がってきたのは50cm台と微妙なサイズ…。

さらに60cmと微妙なサイズが続く。シャドーが居座るとカーオは釣り辛く、しかもこのサイズでもリーダーが痛んで、その都度交換を余儀なくされる。波に乗れない…。

失意のまま宿に戻って、お昼ご飯はテイクアウトの屋台ラーメンが出て来た。もう、手作りじゃなくなっているが、かえって美味しいぞ(笑)。

昼休憩に食パンを丸めて湖底まで沈めると、プラータピェン。

水上家屋の珍魚釣りは1魚種1匹釣れれば満足なので、あとはヤモリを観察しながらダラダラと…。

午後のボートは何事もなく終了し、宿に戻ると今晩はカーオのから揚げが出て来た! 鯰系のから揚げは世界中何処でも外れなしだね、うん。

さらに、ボートマンのおっさんがシャドーのから揚げを作ってきてくれた。飾り付けも気を使っており、おばちゃんの料理より上手い(^^)。

さらに、タウナギのトムヤムスープ。おっさんが「トムヤム・プラーライ」も作ってくれた! 1回炭火で焼いてからスープに投入しており、手が込んでいる。タウナギはトムヤムの具材としては凄くいい。宿飯で、この旅初めての大満足!

夜はカーオのアタリを待ちながら、ダラダラとビールを飲んでいると、猫が遊びに来てくれた。俺的、素敵な水上家屋の条件の一つ、「猫が住みついている!」。可愛いなぁ…。

でも、灯りに集まるカエルを食べちゃうので、餌としてカエルを確保するのが困難というデメリットもあるが…。
4日目に続く!