1日目
7月1日、チョロート川が大雨でチョコレート色の濁流と化し、逃げるようにテルヒンツァガーン湖を訪れた。約2年ぶりにノーザンパイクを狙う。
昼過ぎに湖に到着したのだが、この日は風が強く湖面に白波が立ち、ボートで出ることができなかった。仕方なくオカッパリで珍魚釣りに専念する。パンサー3・5・7・10gを駆使してヨーロピアンパーチを狙う。藻の生えるシャローに小パーチの群を発見し、パンサー3gで続けざまにGET。


ルアーを10gに変え、遠投してカケアガリポイントを攻めると、サイズアップ。30cm台をGETし、とりあえず魚が見れてほっとしてゲルへと帰る。

ゲルの前に懐かしい人が待っていた。10年来の友人、遊牧民のミャグマ。酔っ払っているのか、いきなり泣き出して思いっきり抱きしめられた。「あぁ、酒臭い…」。それから宴会が始まってしまい、ウォッカを2本開けるはめに…。

ヘベレケになっていると、遊牧民にしては少し着飾った3人の若い娘がやって来た。その中の一人の顔を見た瞬間、「どこかで見た顔だなぁ」と遠い記憶を探る。「あぁ、ホングラーか!?」。

9年前にまだ5歳だったあの子がこんなに大きくなったのか…。ハニカミ具合に面影が残る。ホングラーについては以下の釣行記参照のこと。
http://www.h6.dion.ne.jp/~monster/mongolia2.html
そんなこんなで初日は懐かしい出会いもあり、パイクを釣らぬままヘベレケになり、1日が過ぎた。
2日目
14時過ぎにボートで湖に出るが、黒い雨雲を伴い強風がやって来て、ボートの操船がままならない。一時、陸地に避難する。
だが、岸から約40m沖合いで、カモメや鷹が多数上空を旋回し、水面の小魚を狙っていた。「何かいるっ!」と思い、ジョインテッドクロー178(ガンクラフト)を強風に乗せて遠投し、2〜3m引いてきた時だった。「ゴーン」ときて、一気に沖に向けて走り出す。約5mラインを引き出されたところで止めに入る。パイクに絞めたドラグを出されることは滅多になく、「結構デカイ!」と思った。ドラグを緩め、慎重に寄せる。自己記録3位の106cm。お腹でっぷりの幸先良いパイクをGET!

ロッド「アマゾンフリップバリスタ(エバーグリーン)」
リール「コンクエスト201(シマノ)」
ハンドル「カスタムハンドルAC25VII−S (Sオーシャンマーク)」
ライン「DEEP ONE 70lb(サンライン)」
ルアー「ジョインテッドクロー178・中平鮎(ガンクラフト)」
フック「トレブル23ロングシャンク サイズ3&1(がまかつ)」
1匹釣っただけでボディに無数の傷が残る。さすが牙獣!

雨雲が過ぎ去り再びボートに乗るが、風はまだ強い。向かい風の中、なかなか進まず、思うように効率良くポイントを攻めることができない。
ワンドの入り口、カケアガリに藻が生い茂るポイントにジョイクロ178を通した時だった。「グンッ!」とロッドに衝撃が走る。難なく寄せると、これもまた結構イイサイズ。

103cm。ジョイクロ178のブルーバックライムカラーにて。

その後ボートから降り、オカッパリを開始。ワンド内の水深60cmのシャローエリアを「JOLT−SW(GRAYZ社)」で乱れ撃ちを開始して間もなく、100cmジャストをGET! このパイク、ファイト中に3度の荒々しい跳躍を魅せてくれ、なかなか楽しませてもらいました。

たまにはこんな持ち方もいいでしょ!

この日は数は出なかったが、4時間ほどでメーターオーバー3本を揃え、久々のノーザンパイク釣行を満喫した。それにしても2008年からパイクはメーターを切ったことが無い。パイクのビックフィッシュパターンは完成しつつあるが、それは秘密にしておこう…。
夜は知り合いの遊牧民が次々にゲルに襲来し、またまたウォッカのビンを開けるはめに…。1時には寝たのだが、翌日の昼過ぎまで酔っていた…。
3日目
本日も2日酔いで目を覚ますが、空は快晴・ほとんど風も無く、まさにパイク日和だ。パイクがシャローに小魚を求め、さして来ているに違いない。「数・サイズ共に自己記録を狙っていこう!」と秘かに燃える。
ところで、昨日湖岸を歩いている時に地面に鳥の巣を発見した。ゆで卵が猛烈に食いたくなって、大小2種類の卵を1つずつキープした。本日の昼食はゆで卵である。

が、小さい方の卵は羽化寸前だったようで胎児が出てきた…汗。

一方、大きい方の卵はまだセーフ。少し野生の香りがただようが、弾力があり美味!

昼過ぎ、一人ウェーディングを開始する。昨日、100cmを捕った「ワンド内の水深60cmのシャローエリア」をJOLT−SWで攻めると、足元まで約3m、パイクが追尾して来てルアーを咥えた!

小型のためサイズは計らなかったが、80cm前半といったところか。2008年からの「メーターオーバーのみ」の釣果は崩れ去ってしまったが、開始早々のGETに頬が緩む。
ところで、本日、ロッドはいつものバリスタではなく、Newロッド!
「鋼の肉体を手に入れますた はははっ」
の
「ヘラクレス アクテオン HCSC-74X(エバーグリーン)」。
Length:7’4” Power:X-Heavy
Lure Weight:1/2〜4oz. Line:14〜30lb.(40〜80lb.PE)
ジョイクロ178を乗せて楽々と振り切れる粘り腰。PE80lbを使用できるヘビーロッドながら、「軽っ!(バリスタよりはちょっと重く感じるが)」。そして魚が乗った時のしなやかな曲がりはこのクラスのヘビーロッドとは思えません。そういえば日本で鯰釣行でテストした結果、31バイト17匹。50〜60cm程度の小魚でも弾くことなく「スウゥ」と乗る(※あくまで管理人の個人的感想であり、全ての人がそう感じるとは思えませんが)。今後、バリスタより1ランク上の怪魚狙いに使ってみようと思います。
さてさて、好調に思えた本日だったが、その後、アタリ皆無…。6時間ロッドを振り続けるがノーフィッシュに終わりました。1度だけ、岸辺の水深約50cmの激シャローで、ジョイクロ178に「ガツン」と来て、直後「ザバッ!」と水面が裂ける猛烈バイトがあったのですが、魚が自分の方に向かって来たので合わせが決まらず、5秒ほどでバレてしまいました。おそらく110cmクラスだったと思います。
期待とは裏腹に本日は1匹で終わった…。