3月23日
パプアニューギニアでの撮影旅が終わり、俺とタクヤ君はオーストラリアに向かった。目的はまだ見ぬ怪魚
「マーレイコッド(マーレーコッド)」。学名:Maccullochella peelii peelii。オーストラリア大陸で最も巨大になる淡水魚。いつかはやらねばならんと思っていたが、運良くパプアニューギニア行きの飛行機がオーストラリア経由だったこともあり、1週間の休暇をこの魚にあてた。

ということで、撮影班と別れ、シドニー・メルボルンに次ぐオーストラリア第三の都市ブリスベンに降り立った我々。しかし、2人ともこの国について何も情報収集をしてなかった(汗)。知っていたのはマーレイコッドが釣れるらしい街の名前のみ。レンタカーを借りたはいいが、カーナビも付いておらず、ブリスベンから出ることも不可能という事態に…(なんせ僕ら、ブリスベンとゴールドコーストの位置関係さえ知らなかったからね…笑)。結局、空港に引き返し、地図を2枚買い、それだけを頼りに目的地に向かった。

ひたすら南下し真夜中に目的の街に到着! するが、モーテルは全て閉まっており、疲れを引きずったまま野宿するはめに…。翌日、1日を情報収集にあて、3日目に実釣を開始! するが、川はほとんど牧場の私有地を流れていて近づけない…。

なんとかマーレイコッドの顔を拝めたのは4日目の朝だった。まあまあ苦労した感はあるが、逆に何も知らずに飛び込んでみて、楽しかったなと…。近頃、テレビ撮影や短期休みを利用した「釣り旅行」が多かったが、久々に「釣り旅」を堪能出来た。1匹の魚を求め自分達だけで突き詰めていくプロセス。最高に楽しかったなと。
3月25日
実は、マーレイコッド以外にも、絶対にオーストラリアに行っておきたかった理由がある。今まで北東アジア・東南アジア・ボルネオ島・西南アジア・中央アジア・ヨーロッパ・北米・中米・南米・アフリカで釣りをしてきた。あと一つ、オーストラリアを訪れたら、とりあえず「世界を一周した」と言えるのではないかと(飛行機を乗り継いでの旅では、すでに、1度の旅で1週してるし)。
1999年に旅を始めてから果てしなく永かった。ということで
祝「釣り旅世界一周!」


さらに、アジア大陸・ヨーロッパ大陸・北アメリカ大陸・南アメリカ大陸・アフリカ大陸・ オーストラリア大陸で釣りをしているので、「6大陸制覇!」。7大陸目、南極大陸にも行きたいところだが、あそこ淡水魚はいないでしょ。ということで、無理やりに「情熱大陸」と入れ替え(笑)、
祝「釣り旅七大陸制覇!!」
さらにさらに、登山の世界では、七大陸最高峰( Seven Summits)という言葉がある。七つの大 陸(厳密には大州)で各々最も標高が高い山は以下、
アジア大陸:エベレスト(ネパール・中国、8,848m)
ヨーロッパ大陸:エルブルス山(ロシア、 5,642m)
北アメリカ大陸:マッキンリー(アメリカ、6,194m)
南アメリカ大陸:アコンカグア(アルゼンチン、6,959m)
アフリカ大陸:キリマンジャロ(タンザニア、 5,895m)
オーストラリア大陸:コジオスコ(豪州、2,228m)
南極大陸:ヴィンソン・マシフ(南極、4,892m)
七大陸最高峰を全て登頂することは登山家にとってステータス。この最高峰を怪魚界に当てはめてみると(最大級という意味で)、
アジア大陸=メコンオオナマズ・ヒマンチュラチャオプラヤ。
ヨーロッパ大陸=ヨーロッパオオナマズ。
北米=ホワイトスタージョン・アリゲーターガー。
中南米=ターポン・ピライーバ・ピラルクー。
アフリカ大陸=ナイルパーチ・ターポン。
オーストラリア大陸=マーレイコッド。
1大陸で2〜3種の怪魚を上げたのは魚の最大サイズは伝説の類いも入って明確でないため。今回、マーレーコッドを釣ったことにより、
祝「七大陸最高峰制覇!!!」
(情熱大陸は出ただけでよしとしよう…笑)。
まあ、自己満足というか…。歳を取ると何かと一区切りをつけたくなるもので…。