今回、旅のスタートはブラジル北部、アマゾン川河口付近で最大の都市、パラー州の州都ベレン。日本からは飛行機3本を乗り継いで、飛行機に乗っている時間だけでも丸一日を費やし、なんとか到着…。

アマゾン川流域の港街らしい、独特の田舎臭さ。なんか5年前に訪れたマナウスを思い出す、懐かしい感じ…。

ベレンをスタートし、田舎の漁村を訪れると、やはり市場に並んでいるのはターポンやイシモチ、海ナマズなど。海寄りの魚がほとんどで少しがっかり。こんな鯰も純淡水域で見かけたら凄く嬉しいんだが…。

しかし、漁師さんが仕掛けた網に小型のピライーバが掛かっていて、少しテンションアップ!

そして、テナガエビの山の中に超小型のプレコを発見し、さらにテンションアップ! やっぱり俺、淡水魚が好きだな(というか、海の魚を見ても心が1mたりとも動きません。完全に食べ物としてしか認識していません…笑)。
さらに田舎へと向かい、とある小さな漁村が釣りの目的地。

川沿いにはマングローブ林が広がっており、川を覗き込んだ途端、そいつが目に入った。「ヨツメウオだっ!!」。

2年前、スリナムで発見し狙ってみたが、TV取材移動中のため時間もほとんど無く、また焦らされる状況下でバラしただけに終わった珍魚。ちょうど宿の目の前の、川岸に立つ高床式食堂の軒下、柱の陰に群れを発見し狙ってみた!
タックルは「MX−1」、約130cm、6本継ぎの振り出しロッド。それにナイロンライン1号にフナ針。餌は現地の釣り人にもらった小魚の切り身。しかし、釣り上げるまでなかなか苦労した…。
足場から水面までは約3m。ヨツメウオは意外に警戒心が高く、ある程度までしか近づくことは出来ない。ロッドは短く、道糸を1.7mほど取って、なんとか届く感じ。ただ餌を垂らしていても食いつかないため、水面で虫がチョンチョン暴れているのを意識してアクションをつける。「スゥー」と寄って来て、「パクッ」と食い付き、食い込ましてから合わせる。しかし、ラインがロッドより長く、また食堂の屋根が邪魔して一気に抜き上げられない。そうこうしているうちに、口が硬く針掛かりが浅く、バレやすい。群れの中でひと際大きな特大ヨツメウオを掛けるも、針が外れて「ポチャン」と水に帰っていった…。

撮影旅なので時間が無い。そして、タックルが合えば簡単に釣れそうな珍魚ながら、色んな制約から難しい状況を作り出す。こういうの凄く楽しい…。
その後、掛けてから抜き上げようとせずに、岸に投げ落としてから、食堂から出て拾いにいくというスタイルでなんとかゲット! バラした大物よりひと回り以上小さいながら、誰にも理解はされなかったが燃え上がった釣りだった。この地の本命魚より、自分の中では確実に熱かった(^^)。

スミマセン、この写真、四ツ目になっているのが分かりにくいね。もっとマクロで撮ればよかったんだけど…(^_^;)。

という事で、旅の第一エリアでの本命魚は来年放送される予定の番組でお楽しみください。それまでお預け…。
