「初日」
「”あいのり”でゆく鯰釣り」と思ったら・・、俺だけを残してみんな観光に行っちゃいました。カバワゴンは土煙をあげ遥か彼方に消え、草原にポツ〜ンと立ち尽くす俺・・。

しかし、悲しんでいる暇はなかった。最近モンゴルは急速に寒くなってきており、そろそろ鯰のシーズンは終わりに近い。久々の「一人ぼっち釣行」で80cmクラスの化物鯰を狙わなくてはならないのだ!
ということで、さっそく川原にテントを設営です。すると、付近の遊牧民のゲルから怖そうな「ノホェ(犬)」がやって来た。俺は、モンゴルで最も恐ろしい動物は犬だと思います。狼や毒蛇は人間の気配を感じると逃げてゆくし、ヒョウなんかも大分減っていて絶滅寸前でしょ! でも、遊牧民に飼われている犬は滅茶苦茶凶暴で、近づくものはたとえジープであろうと襲ってくるのです。
ということで、「餌を大量に与え、お友達になろう作戦」!!(夜釣りで出会ったらマジやばそうだからね。忘れないようにたっぷり自分の匂いを嗅がせておいた 笑)。

今回は1人なのに食料を大量に買い込んだ!(なんせ日中はほとんど何も釣れないので食いまくって暇を潰そうって訳。)。なんとキャビアまで買っちゃった!もちろんビールもね(5リットル)。これだけ買って約3000円!。
PM4時、夜釣りに備えて早めの夕食をとる。「牛キムチごはん」に「野菜スープ」、結構イケルぞぉ〜!!
そして、満腹になりタバコを吸っていると、馬に乗った遊牧民がやって来た! すぐに宴会に突入し、酒を1/3ほど消費する。あぁ・・。

PM7時、暇つぶしに川原を散策していると、水面がなんだか騒がしい。エバグリの「ラットアタットハイパーソニック」をキャストすると、追って来て吸い込んだっ!
岸まで寄せると見たことのないフナ系のお魚。なんだかタイのカスープに似ているなぁ。あの激しいアタックとは別物だけど、その姿から「草原カスープ」と名づけました〜!(後日、遊牧民から「サザン」という名前だと教えてもらった)。左写真
43cm、右写真
45cm。
ロッド フィランギ(エバーグリーン)
リール ステラ3000(シマノ)
ライン トラウティストワイルド6lb(サンライン)
ルアー マグナムラットアタットハイパーソニック(エバーグリーン)
偏光グラス WARRIOR−W(山本光学 SWANS)

PM10時、大地が闇に包まれ、夜釣りを開始!

そしてすぐにグットサイズがでた〜! ポイントは川からつながる沼の入り口付近、泥底シャローになっていて小魚が集中する一級ポイントだ。ルアーは隊長さんからいただいた「ジタバグ3/8OZ」、巻き始めてすぐに「バッシャ〜ン」。
68cm1.75kg!!
ロッド フィランギ(エバーグリーン)
リール ステラ3000(シマノ)
ライン トラウティストワイルド6lb(サンライン)
ルアー ジタバグ3/8OZ(アボガースト)

左写真、本流部にポイントを移し
53cmをゲット。右写真、68cm捕獲の30分後、同ポイントで
62cmをゲット!

左写真、続いて
64cm! そして、夜が更けるごとに草原鯰の活性は高まっていった!


ん〜でも、それにしても鯰ってノラないですね〜。あたりが31回あって釣れたのは9匹だけ・・。ルアーを目の前に通せばすぐに食ってくる素直な魚だけど、フッキングが難しいなぁ。今後の課題です!

でも、あんまり鯰を釣ったことがない俺にとって、この夜の釣果は大満足! 夜食のキムチラーメンを食べて、AM1時過ぎには寝袋にもぐりこみました。「まあ、明日もあるし、初日はこれで勘弁してやろっ!」
しかしこの時、翌日あんなことになろうとは思ってもみなかった・・(あぁ、もうちょい頑張ればよかったなぁ、この夜)。
「2日目」
この日は、目を覚ますと厚い雲が空一面を覆っていた。グットコンディションの中、ライトタックルで探っていった!
5gのスプーンでブレイクラインを攻めていると「コンコン」と小さなアタリが頻繁にあるではないか! どうやらアルカンナ(パーチ)の群れが溜まっていたようです(草原の河川にもパーチが生息してるのか?)。
そして、ルアーを「ラットアタットハイパーソニック」にチェンジし表層を攻めると、前日に続いて”草原カスープ”「サザン」をゲット! なんかこの魚、朝・夕・曇りにはシャローに出てきて小魚を追っているようです。

しかしその後、急激に天候が悪化。モノ凄い北風にのって雨雲がやって来て、「ザァザァ」と降りだした。写真は仕方なくテントに避難し退屈する俺・・。
半日が過ぎても一向に雨がやむ気配なし・・。テントの中で寂しい夕食をとる。写真は250円で買ったキャビア(安っ!本物か?)とキムチをご飯にのせただけの「キャビアキムチ丼」で〜す! かなり美味い!

日が暮れてもさらに降り続く雨、川が増水し、鯰釣りどころではなくなりました・・。
明日天候が回復することに期待して早めに寝袋に潜り込む俺。が、AM3時、「なんか冷たいなぁ〜」と思いライトをつけるとテントの中が水浸し・・。あまりの大風にテントが変形して水が染み込んできているではないかっ! 衣服でテント内に堤防を築き朝を待つことにする。「さ、寒い・・」。
「3日目」
翌朝あまりの寒さにテントを放置し、近くに住む遊牧民のゲルを訪問! ホーショルをご馳走になり腹が一杯になった俺は、前夜の疲れもあり夕方まで寝ていました。
目を覚ますと雨は止み空が顔を覗かせていた! 左写真、馬に乗って羊をちょっと追ってみる。右写真、草原に日が沈む。「さあ、テントに戻って最後の鯰釣りを始めるか!」


しかし、川が滅茶苦茶増水していてアタリ皆無・・。焚き火しながら酒を飲んで憂さを晴らす俺・・。
「4日目」
昼になって迎えのジープがやって来た! 観光を楽しんできた彼女達と共にUBに戻った。
写真は途中でお邪魔したゲルで、いきなり羊の解体ショーが始まった・・。何度見てもこりゃ凄い・・。

ということで、今年の草原鯰調査はもう終わりかなぁ? 予想最低気温が前の予報より上がっているのでまだチャンスはあると思うけど、7日からチョロート川に出撃するので無理っぽい。来年がんばりま〜す!
http://weather.yahoo.co.jp/weather/world/mongoru.html