洗濯室に行くと、乾燥機に中で、
父のパジャマが、ふっかふかに乾いていました。
自分は一体何をしているのだろうと思いながら、
温かいパジャマを抱いて、
従兄弟の車で実家に向かいました。
父の思い出がいっぱい詰まった本郷通り。
秋の日はつるべ落とし。
いつの間にか夕闇が迫ってきていました。
実家では、葬儀の打ち合わせが始まっていました。
私はlusefとkanayaに、遺影選びを頼みました。
リクエストは、数年前の元気な時のもので、
きちんとした服装で、笑っているもの。
父はいつも撮るほうだったので、
父の写真はとても少ないのです。
母との旅行の写真は帽子をかぶっていたりするので、
家族の記念撮影写真から2枚選んでくれました。
5年前の姪の吹奏楽のコンサートのときに、
兄嫁が撮ったもので、
母も姉も私の家族も一緒に写っているのに決めました。
トリミングしても大丈夫な高い解像度で良かったです。
何より父の笑顔がとても穏やかで、皆が気に入りました。
葬儀屋さんとの打ち合わせが終わり、
仮通夜のようなことをして、
皆が帰り、母と私とlusefとkanayaが残りました。
lusefとkanayaは2階で眠り、母も1階で眠りました。
私は、一晩中、静かに眠る父と一緒に過ごしました。
大学病院の死化粧は、とても上手で、
自然な笑顔で、まるで生きているようでした。
本当に写真に撮っておきたいぐらい綺麗な顔でした。
白い布で覆っては勿体ない顔でしたし、
ずっと酸素マスクを嫌がっていたこともあり、
一晩中、布をかぶせずに、ずっと眺めていました。

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