7月25〜28日まで、3泊4日で奥秩父山域に行ってきた。塩山の一ノ瀬高原は作場平に車を止め、ヤブ沢峠から笠取小屋を経て、笠取山には行かずに雁峠、雁峠からは山梨と埼玉の県境の稜線を燕山、古札山、水晶山と経て、最後は雁坂峠へと至るルートである。テントと十分な食料を持ち、友人達と3人で向かった。
笠取山付近は東京都が管理する水源の森で、笹藪の生い茂るヤブ沢も水量は豊富である。
これが笠取小屋。管理人を含め、誰もいなかった。元々は、明治時代に水源管理の営林作業をする人達のための小屋だったらしい。この辺りにはそうした小屋が沢山ある。
笠取山山頂直下は、江戸時代に行われていた焼畑の影響などで、木が生えておらず草原になっている。
これが無人の雁峠山荘。加藤司郎さんという方が、朽ち果てようとしていた山荘を自力で再建したのが1996年。しかし、村の政治抗争に巻き込まれ、残念ながら5年間しか管理人をできなかった。現在は埼玉県の営林事務所の管理となっているが、老朽化のため避難小屋としてしか使わないで欲しい旨書いてある。
これが雁峠(1780m)。晴れていれば遠く南アルプスを見ることができる。雁峠から雁坂峠は、かつて雁の群れが越えていったところからこの名が付いたと言われている。
初日は雁峠山荘泊。この山小屋はもっと整備して使えるようにすればいいのにと思う。このブログで表現できないのが残念だが、夜に見た星空はなかなか凄かった。快晴で満天である。天の川というのがこんなにはっきり見えるものだとは知らなかった。こんなに沢山の星を見たのは生まれて初めてではないかと思う。それ位、周囲を遮るもののない峠である。
また、すぐ近くで鳴く鹿の鳴き声に何度も驚かされた。現在、この山域を訪れる人はあまりいないようだが、素晴らしいところである。

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