週末は山登りの予定だったが、面子に急遽変更があり、そのままコースも変更してしまうことに。登りやすく、眺めが良く、人がいない近場ということで、お隣は山梨県上野原市の不老山(839.4m)を登ることに。
上野原市役所下、甲州街道から脇を逸れると、旧甲州街道沿いの道となる。宿場の雰囲気を残す鶴川を過ぎ、しばらく行くと甲東小学校があり、そこを登って東光寺へ。
ここは、臨済宗建長寺派の寺だが、住職に遊び心があると見えて、山門の代わりに木に寺院名を彫った柱が2本立ち、本堂の前には机とテーブルが置かれ、良く見るとお茶やお菓子まで用意してある。
東光寺に駐車して、植林帯を登り始める。頂上付近まで植林で、自然林になったかと思うと、かなりの急坂になり、何とか登り切ったらそこが山頂。登りながら気付いたのだが、植林帯では鳥の声は聞こえず、自然林になったら途端に聞こえるようになった。
南側に、富士山から丹沢まで展望がある。眼下には、中央自動車道談合坂パーキングエリア、大野貯水池、コモアしおつなど、見知った場所があるのでなかなか楽しい。
晴れていて、気持ちよく時を過ごした。こういう場所では心が開かれるのか、友人達と色んな話をした。
さて、これだけで終わりではちょっと寂しいので、お隣の高指山へ。不老山とこの高指山と、お隣の瀬淵山を合わせて甲東三山というらしい。山頂は展望はないが、アメリカの9・11の話題をしていたら、標高が911mだったので、ちょっとびっくり。
また、山でよく見かける看板が。色々な種類がある。作成者は誰だか分からないが、人柄が偲ばれる。「空き缶・ゴミ」は分かるが、「良心を持ち帰ろう」とは、よくよく味わってみると含蓄深い言葉である。山に来ると良心が目覚めるので、それを持って帰ってくださいという意味かなど深読みをして楽しむ。
和見峠経由で再び甲東小学校から東光寺へ登り返して登山終了。さて温泉でもと思ったら、近くに西光寺という寺があることが分かったので、そちらにも言ってみる。
近所のおばさんから「どこへ行くの?」と尋ねられ、西光寺と答えると「さっきまでそこで落語会をやっていたのよ。林家正楽が来ていて、あたしサイン貰っちゃった」と嬉しそうに見せてくれた。「色々やっているから、また来てよー」と。ほっとする交流が生まれた。
西光寺も臨済宗建長寺派の寺で、特徴はなんと言っても沢山の手書きの板が所狭しと置かれている所にある。
子育て観音とお地蔵さん。そして本堂。
この庭木を見て、友人が「亀の形にカットしたんだ」と言っていたが、果たして。
「光と影。プラスとマイナスどちらも大事だね。声なき声、心のさけびを共有しませんか!!」と熱いメッセージ。
寺訓。「さらさら」というのが、いかにも禅寺っぽい。
東光寺と西光寺。この辺りは55年の大合併で上野原町となるまでは、甲東村と呼ばれた場所だった。

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