2月に書いて以来になってしまった秩父観音霊場、その2とはなっているが、実は6〜9番までの分を書いていない。確かに友人達と行ったのだが、写真を撮る方に意識が向いていなかったようで、1枚も写真を撮っていない。しかも、あんまり印象に残らなかったと見えて、それから5ヵ月近くも秩父を再訪することはなかった。
今回は、たまたま暇な時間ができたので、「まぁ、また行ってみるかー」位の気持ちで訪れたのだが、なかなかどうして、凄い寺に出会うことができた。順番を追っていくのもなんなので、印象に残った寺のみ紹介する。
12番札所佛道山野坂寺。重厚な山門と蓮の花が印象的。
で、普通山門というと仁王像と相場が決まっているのだが、ここでは地元在住のアマチュアの彫刻家が彫った仏像が並べてある。独特なリアルさがある。
境内には50種以上の蓮の花が。7月中旬から8月上旬が見頃。
本堂の龍の彫り物も見事。
市内中心地の13番札所旗下山慈眼寺。この本堂もなかなか凄い。
臨済宗や曹洞宗など禅宗の寺院が殆どの秩父34ヵ所の中で、初めて出てきた真言宗豊山派の寺院が16番札所の無量山西光寺。ここは、関東88ヵ所の特別霊場にも指定されている。その理由は、境内にある四国88ヵ所回廊堂の存在。
江戸時代、天明3年に浅間山が大噴火するが、その粉塵が遠く秩父の地まで降り積もった。人々の心を静めるために当時の住職が考えたのが、四国88ヵ所をお詣りできる回廊堂の建設だった。
これが回廊堂の内部。四国88ヵ所の寺院でそれぞれ祀られている本尊が並んでいる。
またこの寺は、秩父最古の札堂があることでも知られている。昔の木の納札を打った釘跡が無数に柱に残っている。
山門から本堂を臨む。こぢんまりとした、落ち着いた感じの寺である。
おまけに、今宮神社の大欅「龍神木」を紹介したい。今宮神社には、秩父最古といわれる龍神泉があり、古来より祀られていた。修験道場として発展し、江戸時代には秩父観音霊場の隆盛に一役買った。
由緒は話半分に聞くとして、この欅は幹回り9m、枝張り35m、樹齢1000年という、とてつもない大木である。これ以上の巨木は、私自身はまだ見たことがない。是非、間近に見て欲しい。


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