火祭りの翌日は、連れ合いと富士山に登った。富士山に登るのは、小学生の頃に荷揚げ用のブルドーザーに乗せて貰って山頂に行って以来。主な目的は、9月5日からの北インド旅行の高所順応のため。なので、8合目の白雲荘泊まりで1泊2日である。
スバルラインで吉田口5合目まで。朝9時前だが駐車場は既に満杯で、路傍駐車場へ。5合目までは樹海だが、昔は焼山と呼ばれたように、ここから上は溶岩と砂埃の風景が展開しているはず?
これが6合目。既に殺風景。
視界を遮るものがないので、上が良く見える。で、意外と近く見えるのだが、これがなかなか近づかない。7合目から上の山小屋が見えている。
8合目辺りからふと下を見ると、人の波がどんどん押し寄せてくるようである。
今夜の宿、8合目の白雲荘には15時半頃到着。登り始めが10時半過ぎだから、5時間弱かけて登ってきたことになる。
夕食は16時半。出発は深夜1時だが、既に行列ができていて、渋滞でなかなか前に進めない。ちょっと分かりにくいかも知れないが、下から上まで、人がずーっと繋がっている状態である。
4時半頃頂上着。あまりの人混みで連れ合いとはぐれてしまったが、頂上で合流することができた。
5時過ぎ、ご来迎。
力を振り絞ってお鉢巡り。噴火口は迫力がある。余りに眠くて、頂上でしばらく2人とも昼寝する。
登りは9時間近くだが、下りはなんと2時間45分で5合目着。
富士登山を志す方に参考になればと思うが、ご来迎を見る場合、深夜から一気に山頂を目指す登り方もあるが、8合目辺りから酸素が薄くなるので、余裕があれば8合目ないし本8合目辺りで小屋泊まりをお薦めする。小屋泊まりの場合はアイマスクと耳栓を忘れずに。
今回は高所順応のため、酸素は持たなかったが、もしも心配な場合は、酸素の缶を持って行くという手もある。大体の人は、人の波に乗っている内に山頂にたどり着くと思うが、やはり高山病の症状が出てうずくまって動けなくなる人もチラホラいた。
ここからは個人的な感想だが。。まず、富士登山というのは、山登りの中でも特殊な位置にあるのではないだろうか。登山道は落石を防ぐためもあるがかなり整備されていて、下山道はブルドーザーも通るために幅広く、人工的な感じの道である。登山者の数は、半端ない。多分、シーズンの週末は24時間、人の波がとぎれることはないんではないだろうか、特にご来迎直前の4時前後、山頂付近は凄い。初詣かっていう(笑)。
登山者の傾向としては、いわるゆ山好きはほとんどおらず、逆に富士山だけは登りたいという人が殆どだと思われる。そして、若い人がかなり多い。団体も多く、50人のグループなんてのもざらである。中国人や韓国人登山者が多いのも最近の傾向である。
言ってみれば、ちょっとハードな観光地? 観光地は言い過ぎかも知れないが、人並みの体力があれば登れるだろう。それ以外の、人混みに疲れるとか、酸素が薄いといった要素の方が重要である。
色々書いたが、山頂からの眺めは本当に最高である。信じられない程遠くまで見渡せる。あとご来迎の美しさと火口の迫力。山頂までが単調なのが何なのだが、これも修行と思うか、1合目から樹海の中の古道を辿ってみるとか、色々考えられるだろう。気になる方は、是非とも登ってみて下さい。

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