福島第1原発事故が未だ収束しない中、現在、国内では商業用の原子力発電所の稼動はゼロとなっている。再稼動が焦点化されていた大飯原発3、4号機にについて、野田首相は6月8日、首相官邸で「国民生活を守るために再起動すべきだというのが私の判断だ」と述べて、事実上再稼動を表明した。
私は、元々原子力発電所に反対の立場であったが、実際に福島第1原発事故が起きてみると、自分にほとんど知識がなかったことを強く反省し、改めて学習し直している。そして、知れば知るほど問題だらけであることに今更ながら驚いた。連日のように首相官邸前では抗議行動が行われていたが、その1つに参加してみた。車道をデモするのではなく、歩道を歩いて首相官邸前を大人数で1周して抗議の声あげるというものだったのだが、出発前にこの紙のゼッケンが問題になり、警察側からこれを付けたままでは歩かせないとの規制が入った。理由は「社会秩序の維持のため」だそうだ。とりあえずその場は裏返しにするなり外すなりして急場をしのぎ、後は皆適当に対応していたが。
官邸前にはちゃんと信号機もある。
これが官邸の裏側に当たる。ここの歩道は広くなっていたので、多くの人が声を上げていた
終わってみれば梅雨の冷たい雨の中、700人が集まったという。藤野に住んでいると、なかなか都内に出掛けることもないのだが、この緊迫した情勢下、やはり自分は野田首相が再稼動を表明したその場で抗議しようと、実際に重い腰を上げてみた。勿論、直接集まったりするもよし、自分達の普段の生活の場に合った違う形を模索してみるもよしであろう。

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