
初めて聴いたオフコースは「さよなら」だったと思う。ただし、当時はそれがオフコースの曲だとは知らず、単に「良い曲だな」と感じただけだった。オフコースのファンになったのは「IT'S ALL RIGHT」からである。
オフコースのファンになってからは、なんとなく「さよなら」が浮いているように思えてきた。個人的には「NEXT」収録のインストや、最後のツアーでのピアノ弾き語りのようなアレンジが相応しいのではないか、と思っていたけど、どんなアレンジが相応しいかはともかく、小田さんがオフコースバージョンの「さよなら」を受け入れかねているのは明らかだった。でなければ、解散の後、カウントダウンライブまで歌わないわけがなかった。
だから、「LOOKING BACK 2」で「さよなら」を聴いた時、これで良かったのだと思ったのだけど、リアルタイムで「さよなら」を聴いていた人達にとってはそうではなかったようだ。
2003年、小田さんはいくつかのイベントに参加したのだけど、その時に共演したアーティストが「さよなら」を歌ったり或いはリクエストしたりしたのだけど、それがことごとくオフコースバージョンだったのだ。
大阪での「jive the key」では小谷美紗子さんが、ピアノ弾き語りとは言え、小田さんの目の前でオフコースバージョンで歌った。後日オンエアされた番組によれば、「小田さんは『良かった』と言っていた」とのことではあるが。また、その2ヶ月後に福岡で開催された「voice of the heart」では根本要さんが「オフコースバージョンで」とリクエストした。小田さんは「くそー」と言っていた。
月曜組曲での「さよなら」はオフコース時代を振り返るものだったからイレギュラーだとは思うけども、小田さんはこのままオフコースバージョンの「さよなら」を歌い続けるのだろうか。周囲がそれを求め続ける状況は、LOOKING BACK バージョンの歌の力が十分でなかったということだから、小田さんにとって非常に不本意なことだと思う。
ひょっとしたら「さよなら」は2回目のLOOKING BACKを受けるかも知れない、と思う。とりあえず、今回のツアーではどうだろうか。

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