ナゴヤドーム公演のときのこと。
地下鉄のドーム前駅で友人と落ち合おうとしたものの、人が多すぎて見つけられなかった。
温かいものが飲みたくなった私は、駅前のコンビニで缶コーヒーを買った。
「寒い中、私を探してくれてるんだろうな。お腹空いてるだろうな」
そう思って、ワッフルも買った。
やがて友人に会うことができた。
もうすでに食事を済ませてきたとのこと。
ワッフルは無駄になったかと思ったけど、会場でお腹が空いたら食べようかということになった。
結果的には、空腹に悩むこともなく、最後までライブを楽しむことができた。
ライブは、1時間近く遅れて終了した。
問題は、食事をする店があるかということである。
「いざとなれば、ワッフル食べればいいじゃん」
それだけじゃ足りないとは思ったけど、ずいぶん気持ちが楽になった。
結果的には、おいしい御飯を食べることができた。
朝食をどこで摂ろうかという話になった。
どこにカフェがあるんだろう。またしても「いざとなればワッフル」
朝食後、名古屋観光をした。
「昼御飯は?」「いざとなればワッフル」
帰りの新幹線。弁当を買えるか微妙な時間に。
「いざとなればワッフル」
こうして、2個で252円のワッフルは、値段の割りにずいぶんと心理的なアドバンテージを与えてくれたのであった。

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