日本の古典芸能である長唄。
歌舞伎のバックで演奏されたり、音楽だけで演奏会も開かれています。
この長唄、その名のとおりとにかく長いのだ、これが!だいたい15〜30分くらい。
しかも一番何がつらいかというと三味線弾きは完全に暗譜していなければならないのです。
例えばクラシックのピアノ曲などは音楽として流れがあるから、数多く練習していれば自然に憶えてしまうものです。(一応、昔ピアノとクラシックギターやってた)
しかし・・長唄って、なんともおおらかで、特にゆっくりとした部分なんて三味線はずーっとちょこちょこ唄に合いの手のように入るだけなので、実に憶えづらい。
子供の頃からやってた人はもう体で唄を憶えているのであまり苦労はないらしいのですが、すっかり大人になってから始めた私にとってはとにかく丸暗記の暗譜地獄。きゅうりに塩をもむように叩き込みます。(どういうたとえじゃ)
一度の演奏会で7〜8曲やる時は、それらがだんだん混じってくるし。
「供奴」やってたはずが途中から「元禄花見踊」に・・・なんてことも。
それでも、どんな苦労して憶えても、次の曲を憶えるとまるでトコロテンのように前のが出て行ってしまうのです。あう〜〜
今までに40曲以上はやってるはずなのに、「今すぐやれ」と言われてすぐできる曲のなんと少ないことか。空しい。
長唄の曲そのものは実に素晴らしい芸能なんだけど、心に余裕がないって、さみしいことですね。
今は、2月12日の本番用に「神田祭」「鞍馬山・上調子」というのを暗譜中。他にも昔やったはずの曲「連獅子」「綱館」「鶴亀」など数曲。
さて間に合うか?