今日は、私に初めて三味線を教えてくれた師匠の命日です。
亡くなって、ちょうど3年になります。
昔、三味線を始めたくて、通りすがりの三味線屋に入ったら、店番してたオババが「アタシが教えてあげるわよ〜」・・・それが師匠でした。
元住吉の駅から桜並木の川に沿ってずっと歩いた先に師匠の小さな家がありました。
10数年の長〜い年月、師匠の家に通いつづけ、端唄、民謡、長唄・・・いっぱい沢山の曲を教わりました。
結婚してから家が遠くなったので、かってに卒業気分で、ほとんど行かなくなりました。
たまに電話をくれて、「いつでも遊びにおいで」と言ってくれました。
ある日とつぜん息子さんから電話がはいり、師匠が亡くなったこと、そして残された三味線を「ぜんぶあの子にあげてちょうだい」と言い残していたことを聞きました。
私はうんと「師匠不孝」しちゃったのに、師匠は私を忘れずに気にかけていてくれたことが、心にしみました。
師匠、いやセンセー、本当にありがとう。
私が今でもこうして三味線が大好きで、弾きつづけていられるのは、自由に楽しくのびのびやらせてくれたセンセーのおかげだよ〜。
西日が当たる稽古場で、2人でずいぶん長い時間を過ごしましたね。
最後はさびしい思いをさせてしまってゴメンナサイ。
でも、センセーに教わったことは全部からだにしみついているから、私はこれからも一生楽しく三味線を弾いていくと思うよ。聴いてくれる人にも、少しでも楽しんでもらいたい。
江戸っ子で口が悪くて、頭に紫のメッシュを入れた派手なババアでした。
いつかまた会える日まで、天国で酒とスシをつまんで待っていてけろけろ!