これもお盆前に車検でお預かりしたCBX550F
異音があり急遽、重整備の方に移行したため
順番待ちでここに来てエンジンを分解しました。
(軽整備と重整備で別々に予定を組んでいます。)
購入後すぐにカムチェーン音がしてすぐにテンショナーブラケットを交換したのですが、そんなに走らないうちにまた充分に温まると出るようになってしまったとのこと
お越しになったときにエンジン音を聞いてみると妙にうるさい
カムチェーンが伸びているのは確実なので開けませんかと提案
お客様も永く乗りたいとのことでエンジンを開けることを快諾いただきました。
開けてみると.....出てくる出てくる

シリンダーヘッド、このままでは何がおかしいのか判りませんが
カーボンを除去し、よ〜く見ると
いたるところにクラックが.......
シートリングが緩んで圧縮抜けの原因になる可能性も否定できません。

異音の原因ともなるコンロッド小端の焼きつき(かじり)
CBXの場合ここに多かれ少なかれ「かじり」が発生している場合が多いです。
ひどい場合は異音を発生します。
今回はとりあえず使えるのは1本、他の3本は要交換、

特にひどいのは#4、

当店の場合は開けた場合もれなくWPC処理したピストンピンに交換することを推奨します。
ホンダサービス在籍時CBR400Fが出てまもなくこの小端のかじりが原因の異音で毎日のようにCBRのエンジンを分解組み立てしていました。当時はまだ新しいエンジンでしたから丸一日あれば完成しました。
今では逆に時間を掛けてじっくりと作業をするスタイルになりました。
古くなればいろいろやることが増えますからね〜
セルモーターも危険な状態
使用限度を超え、コードがコンミュテータに接触している!

そのコンミュテータもこの有様、工作機械で修正して使います。
※当店のセルモーターO/Hキットを買ってもこんな状態だとNGです。
ひどい場合は修正が必須です。

エンジンオイルが入り込んでいます。まだ初期状態

ひどいですね、定期的にブラシの状態は確認しましょうね。
他にも新品が手に入らないメタルなど心配事が多くあります。
さて、お客様(Fさま)が分解したエンジンを見にいらっしゃるまでの間、こちらで画像だけでもチェックしておいてください
お越しになる日が決まりましたらご一報お願いいたします。