BBSにこのような質問をいただきました。
「こんにちは。パーツ確認なのですが、CBX550Fのコンロッドメタルは、ありませんでしょうか。もう、純正部品は、出ないのでしょうか。よろしくお願いします。 」
このブログやHPのO/Hのページでも話していることですが
CBX400F以上に550Fは部品が出ないのです。
場合によっては「O/H不可能」になる可能性もあります。
さて、お話の「コンロッドベアリング」
茶色だけがメーカーからは出たと思いますが、今現在は不明です。
いつ終ってもおかしくない部品です。
他の色が必要な場合どうするか?ダメージが少なければそのまま中古使用するしかないでしょう。
「ご相談パーツ」とはいえ相談には乗ってくれないのでメーカーからの再販はありえません。
予断になりますが、なぜこんなことになってしまっているのか?
ホンダの創始者「本田宗一郎氏」が健在の頃は自社の車両が一台でも走っている限り部品供給すると豪語し
金型が無くなった(ダメになった)鋳造部品に関しては、コストの掛かる砂型で製作してまで供給したものです。

これがうわさのCB400Fの砂型ヘッド、砂フェチには堪りませんが出来がイマイチ、がしかしここまでしてくれた本田宗一郎氏には頭が下がりますね。
(CBX400Fの砂型エンジンの場合は試作品です。レーサー製作用に有名コンストラクターに供給されたエンジンが出回っていたり、ショーモデルがひょんなことから出てきたりしていますね。)
その後、本田宗一郎氏が亡くなると共に部品供給がとたんに悪くなります。
HY戦争もあり、新車種を乱発し
おかげで部品の点数が増えすぎて管理するにも場所も経費も掛かるようになります。
企業であるがゆえに経費削減は重要な問題となります。
そこで年間の出荷実績に応じて少ないものは「ご相談パーツ(廃盤)」または形(色)が多少違っても共用できる部品に「統合」という形になるのです。
ここで大事なのが「出荷実績」
どれだけ純正部品の売り上げが上がるかで残る、残らないが決まります。
現在、何車種かを例に挙げて部品がまだ出るものから羅列していくと
@CB750K0/K1
メインハーネス、Rフェンダー、Rショックまで出る!!!!
ACB400F
エンジンO/Hには困らない、車体周りも小物を中心にまだ出る
BCBX400F
エンジンパーツがぼちぼち危険、車体周りもけっこう出なくなっている。
CCBX550F
ピストン全滅、場合によりO/Hできないことも.....
DCBR400F
カムチェンテンショナー周り全滅、ケーブルも出ない!
ECBR400R(エアロ)
さらに出ない
良く考えると古い車種ほど部品が出ることが分かります。
どういうことかというと
部品供給が悪くなる頃の純正部品の購入頻度が違っていたわけですね。
乗っている年齢層の違いもあります。
CB750,CB400Fはレストアしてきれいにして乗る方も多く、フルノーマル状態で純正部品に拘る方も多かったでしょう
また世界中にマニアが居ます。(CB750)
CBXになると年齢層が一回り以上若くなり、メンテナンス?何それ状態での乗りっぱなし、社外品に走ったりと純正部品の購入頻度が低かったであろうことは容易に想像できますね。(現在でも云える事ですね)
CBRに至っては車両の残存数が少ない為、出荷実績がさらに上がらずどんどん無くなっていく
少なくともこれからさらに状況は厳しくなる一方です。
この記事の前の記事のCBX550のエンジンじゃないですが、こんな状況なのにわざわざ壊すことも無かろうにと思うのは私だけでしょうか?
「磨耗させない、壊さない」
「事故は起こさない、もらわない、自爆しない」