「プラグが真っ黒なんですけど、調整で薄くすることが出来ると聞いたのですが」
とCB400Fのオーナーさんからの問い合わせ
エアスクリューのことですね
CB400Fのサービスマニュアルもお持ちのようですが
エアスクリューに関しては開度の数値は諸元表には出ていますが
調整としては記載が無い
新車時には樹脂のキャップまで付いて動きが規制されている。
例えばトラブルシューティングでも

スパークプラグ電極部にカーボン堆積=1.燃料濃すぎ=キャブレターの調整
とは書いてありますが
調整のページを見ても

エアスクリューに関しては記述が無い
この頃のサービスマニュアルはプロ向けの整備書の感はありますから
プロにとって当たり前のことは書かれていないわけです。
濃い原因としては
「磨耗」も有ります。
特にジェットニードルの磨耗は大きいですね

O/Hするのにジェットニードル(+ニードルジェット)まで交換する人って非常に少ないと思います。
世間に良くあるO/Hキット、リペアキットではジェットニードルセットまで同梱されている製品は少なく換える必要があると感じていない場合が多いといえるでしょう
また、ジェットニードル(針)だけでは意味が無くニードルジェット(筒)とセットで交換してほしいもの。
メインジェットやスロージェットは腐食でサイズが変わることもありますが
ジェットニードル/ニードルジェットは常にこすれていますから走行距離に比例して磨耗します。
スロットル開け始めにもたついたり、走行中一度減速して再加速時一瞬もたつく
空ぶかしで一瞬黒煙を噴く、燃費が非常に悪いなどの症状は磨耗の可能性があります。
さて、エアスクリューですが

キャブレター側面のマイナスを切ってある調整ねじ
キャブに送るエアーの量を制限しますから
締めると(時計回し)空気の量が減り=混合気が濃くなる
緩めると(反時計回し)空気の量が増え=混合気が薄くなる
※CBX400F/550Fの場合はパイロットスクリューで燃料を制御しますので逆になります。
エアスクリューでの調整は最初に1回転半〜2回転戻しにしておいて
そこから微調整をスタートします。
エンジンの回転が上がり、排気音を聴きバランスよく燃焼しているのを確かめます。
場合によっては戻し回転数がバラバラになることもあります。
これでもプラグの状態が変わらない場合は内部の磨耗を疑っても良いでしょう
またはご近所の信頼できるショップで診てもらうことを推奨いたします。