当店会長の福ちゃんもおかげさまで元気です。
ほとんど寝っぱなしですが「寝子(ねこ)」ということで(笑)
ちょっとしたしぐさがかわいくて(萌)
ねこ好きの読者なら判っていただけると思います。

野良から一転 三食、昼寝、下の世話付ですから幸せな子です。
車検車両はネタの宝庫
更に続きます。
持ち込まれたバフ済みのボトムケース
気になったのがドレンボルト穴部の仕上げ

本来、シールワッシャーでシールしますから
平面であって欲しい部分
向かって左側がえぐれています。(「ダレる」と云います。)
バフ掛けで起こることですが穴にバフを当てるとバフの回転方向で起きてしまうこと
当店で依頼しているバフ研磨所では代表がバイク乗り(メンテも行います)
バイクの部品で掛けて良い場所悪い場所を熟知しているのでこんなことは起きません
工業系のバイクとは無縁の研磨所に依頼する場合はボルトを付けたままのほうが良いでしょうね。
また、表面の塗装を剥がすのにブラストを当てるところも少なくない
この場合、内部に掛からないようマスキングを依頼することも忘れてはいけないことです。
外注作業は依頼する側がきちんと指示をしないといけませんね。
今回は片側で使える範囲だから良かったですが、場合によっては工作機械で切削し座面を形成する必要があります。
反対は問題なし
リアブレーキのスピンドルとロッドのジョイント部

ぱっくり口が開いています。
「なんでやねん!」
ゴムクッションが使われている部分には外径が大きめのワッシャーが使われているものですがそれが無い

エアクリーナーケースに貼り付けてある四角いクッションラバーが完全に無くなっていますね

画像右側、本来メインハーネスのアースコードが共締めされていますが居ない!!何処へ行った?
あっ、こんなとこにおってん!

ていうか、ここではまったく無意味
何故か?
エアクリーナーケース自体はラバーマウントされフレームとは絶縁されている
エアクリーナーケースのステーについているレギュレーターのボルトではアースは取れない
変なアーシング装置がついているのはそのためか??
キャブレターはヘリサート修正
舐めている箇所x2、舐めかけている箇所x2の計4箇所

フロートも汚いので洗浄

メインジェットのOリングの誤組を直して組み立て
ポイントをチェック、コンタクトブレーカー丸ごと濡れていて油っ気がある

接触面も濡れている、これはまずいですねドライでないと
(店主個人的には好きではない社外コンタクトブレーカー、詳細は昔の記事にあります。)
ガバナーもチェック

逆にこちらはグリスっ気が少ない
オイルパスキャップAがオイルにじみのようで真っ黒くなっている
Oリング交換にはフィルターケースを外す必要がある
せっかくなので内部のチェック

スプリングシート不在、スプリングがゴムに張り付いていました。
リアフェンダーがやけに上がっていると思ったら
シートレールもおかしなことになっている

穴部分が下側に膨らんでいる
こうしたほうが判りやすいかな?

ハーネスのクランプもおかしなことになっている。
オーナーさんに事情聴取するとインナーフェンダーも割れていたらしいので
カマ掘られたか?
前オーナーがやんちゃ系でリアフェンダー先端を持って「えいやっ!」っと持ち上げてフェンダーをかち上げていたか?
フレームも黒の下は赤なので
後者の可能性が濃厚です。
これも修正します。
こういう複雑な形状のところはけっこう大変
かくして

いい感じになりました。
これでリアフェンダーのかち上げも解消されましたね。
さぁ、明日エンジン調整を一通りやって〜試乗して完成だ!
4/19更新
総合点検メニューの調整項目は
タペット調整
点火時期調整
(ガバナーグリスアップ、ポイント接点磨き)
キャブレター同調調整
カムチェーン調整
点火時期調整していて
気になったのが
普段のようにピタッと決まらないというか
嫌な感じがあった
それでもすべての作業をこなし
いざ完成試乗へ
ところが数キロ走ったところで
いきなり片肺になり走行不能

どうやら#1,4がNGの様子
車載工具が積んであったのでちょいといじってみても改善はしない
昔自家用車で味わった悪夢がよぎった
嫁に電話しハイエースで来てもらい
店に戻り、
まずウオタニのパワーコイルキットが付いていたので
アンプを交換して症状が変わらないことを確認
次にテスト用コンタクトブレーカーに交換すると

あっけなく復活
たまたまイレギュラーだったということ
#1,4側のポイントの交換でもOKだったのですが
それでも怖いので純正のコンタクトブレーカーASSYに交換させてもらいました。
お客様に引き渡してからでなくてよかったです。
※あくまでもこれは稀なことです。