昨日、今日と灼熱地獄、まるで夏のよう
はたして梅雨は来るのだろうか
なんとか週末に2台完成、引渡しが出来た。
昨日は陸送で福島県より車検車両が届いた。
昨日、今日はとっちらかした工場の片付け、堪ったデスクワークの処理&外回り
メールの返信、見積り作成などてんこ盛り
だいぶサボっていたのでネタも溜まりっぱなし
車検車両の続きですね。
ブレーキを握るとメーターの照明が点灯するとのこと
確かにライトはOFFなのにメーター照明というかポジション球、テールライトが点灯

となるとピーンと来るのがテールライトの配線
見ると

リアフェンダーからは黒色の線が3本
良くありがちなパターンで手持ちのコードで製作したが
どれがどこだか後で判らなくなるなる
せめてテープを巻いて書き込んでおきたいですね。
確認の為外すと

1つのギボシはコードだけすっぽ抜けた
専用のカシメツールを使っていないようでかしめが甘い
せめて半田で処理したいところ
1本ずつ確認

やはり繋ぎ間違えか
ギボシを交換、かしめた後はさらに半田で固定、
色分けは熱収縮チューブで処理

茶色は無いので白い熱収縮チューブに茶色のマジックで着色
これなら誰が見ても判りますね。
チェックしてると
ありゃ!締まってない
むむむ、本来エアクリーナーケースにボルト留めのはずが置いてあるだけ?
事情聴取するとICレギュレーターから純正に戻したとの事
締め忘れていたのですね
Lカバー内はレギュレーターを固定し、ヒューズの位置を収まりの良いところへ

すっきりしました。
なんだろうな非常に錆が目立つ

4年前に錆が原因でインナーチューブを交換しているが
またけっこう錆びている

CB400Fのクッションストロークは900mm

その範囲に錆があり凸になっているとオイルシールが通過時に傷が付く
今回はとりあえず漏れが無い為
磨いて対応
しかしステム〜トップブリッジ間も酷いな
けっこう皆さん勘違いしていますが
クロームメッキは手入れを怠るとすぐに錆びますよ!
純正ボルトのクロメート処理のもののほうが手間要らず
クロームメッキの表面には無数のミクロン単位の穴があり
そこから、またはそこから内部に錆が広がります。
ワックスなどの手入れは怠ってはいけない
例えばスポーク、
「メッキスポークにしたい」とオファーがあっても
手入れを怠ると錆が出始めますよとデメリットをまず説明
「それでも」と言われればメッキスポークを組みます。
純正品のクロメートの場合は鉄の表面に亜鉛のメッキが掛かっていて
地の鉄が侵される前に表面の亜鉛メッキ部分が腐食する
ただし、よっぽど劣悪な環境でなければ色がくすむ程度で
赤く地の鉄まで錆びることは無い
ただし気をつけたいのは磨きすぎてはいけない
亜鉛メッキは柔らかく、激しく磨けばメッキ層がなくなってしまう
研磨剤入りのワックスやピカール(マザーズ等)で磨くと地の鉄がビカビカに光ってきれいだがすぐに湿気で錆びてしまう
もう後はエンドレス状態ですね。
今回はフォークシールが逝って、オイル漏れが始まったら考えることにしました。
さて、フェンダーのこの凹みは?

オイルクーラーのヒットした痕

先にも云ったように
ストロークを考えた上で位置を決めないとこのようなことが起きる
フルストロークしても当たらない位置に取り付け
大事なことですね
メーターが見辛いということでビレットタンクに交換
マスターシリンダーインナーキットも4年以上交換していないので交換しますが

別体マスターの14mmでも
モノによりインナーキットは違うということ

左がデイトナ製品用、右はホンダ純正用
ピストンの形状が違いますね。
今回の車両はNSR250Rのものが使われていて
ホンダ純正品を使用しました。
ホースはステンレスメッシュホースが使われていますが
必ず注意したいのがバンジョー部分

アルミ製の場合、経年劣化でクラックが入る場合があります。
重要保安箇所ですから気をつけたいですね。
当店では極力ステンレスバンジョー、バンジョーボルトを使用します。
お値段は高いですが、安心してより長く使えます。
ホースに巻かれていたスパイラルチューブ
白いものですが紫外線にやられてボロボロ、パキパキ割れてしまいます。

黒いほうが耐候性があり長持ちします。
しかし、最近のホースは最初からコーティングされていますから必要ないですね。
しかし、なんだろう
置き場がどんなことになっているのか
車検ステッカーでさえクリアーの保護シールが焼きついてきれいに剥がれない

本来、裏からヒートガンで暖めれば保護シールはすんなり剥がれます。
もう一台は車検が切れて6年放置した車両
当店に来たのは8年ぶり!
全体的に錆、腐食に覆われています。
フランジもところどころ真っ赤、エキパイも点錆が発生しています。

前後リムも錆が見られます、猫ションは大敵!臭いし思いっきり錆びます。

フェンダーも点錆だらけ、ダストシールが割れてしまっています。
元々は当店でフルO/Hしたエンジン
色塗り部分は純正風シリコン系焼付けペイント
無塗装部分はウエットブラスト〜バレル研磨仕上げ
しかし放置すると…

ポイントカバー周辺

内部は元の状態のまま

生かすも殺すも手入れ次第ですねぇ
ゴム部にはカビ!
まずはブレーキ周りを分解
マスターシリンダーは結晶多数沈殿
キャリパーはお約束状態

ピストンは錆で要交換
水洗いして乾かすとシール溝は結晶で覆われ、そぎ落とすとこんなに!!!

..........................
タイヤも完全に風邪ひいて、オゾンクラックも有りもちろん交換
車体周りが終わり
スロットルが回らない!!!
スロットルバルブが固着していますから
キャブレターはフルO/H!
もうこの辺になってくるとやることが多く、かつ決まった期間に終わらせなくてはいけないので
画像写している余裕すらなくなってきた
キャブレターが済んで
いよいよエンジン
もちろん一切クランキングはしていない
タペットキャップを外しカム&ロッカーアームに、またプラグホールからシリンダー内部に有機モリブデン含有浸透性潤滑オイルスプレーを噴霧
カム下のオイル溜まりにオイルを満たして
強制潤滑装置をセット!

オイルを圧送しヘッドまで届いたのを確認してゆっくりとクランキング
ドライスタートでのメタルアタックは避けたいですからね。
で、難なくエンジンは始動した
一通り調整を済ませて
車検を通して完了
おとといの日曜日お引取り頂きました。

奥のCB400Fは云わずと知れた名物男
エアクリーナーを購入しに来ました。

約1万km走行

結構汚れていますね。
シートベースに記録を残すのも良いですね

是非、車検の満了日も書いて張っておきたいところ
なにせ前科者ですから「ねっ、H○○○さん!」
しかし、先日エアクリーナーの記事を書いてから
購入者が増えました。
もちろん店頭でのテスト品の試着もです。
これも提唱していることですが
新品は必ず1個ストックしていて
汚れ具合を見て「どうだろ?」と思ったら付け替えてみる
違いを体感できたなら交換、さほど変わりが無ければもう少しがんばってもらう
人それぞれ感度は違いますから
それこそ感度の良い方は3000km、わずかに汚れた程度で
開け始めに違和感を感じ交換されます。
(真っ黒でも平気な無頓着さんも居ますけど)
気になったら来店時にお気軽にお声掛けください
「エアクリーナーのテスト品試させてください」ってね。