ようこそ、お入りを・・・。

2022/4/25

灰  つれづれ

炉や風炉に入れる灰は
昔は竈の灰などから作ったそうですが
現在ではほとんどの人が
茶道具屋さんで買ってくるのではないでしょうか

とは言え
季節毎に篩にかけて手入れをしたり
特に炉に使う濡れ灰や
風炉に使う蒔き灰などは
自分で手を加えて作らなければなりません


そんな
お茶とは切っても切れない縁のある「灰」について
あらためて少し考えてみました


そもそも
「灰」とは何でしょう?


安直で恐縮ですが
ネット上の日本大百科全書(ニッポニカ)から
引用します


物質を燃焼させた時あとに残る粉末


木灰の組成は

炭素分(C)約30%
ケイ酸分(SiO2)約30%
アルミナ分(Al2O3)約5%
カリ分(K2O)約2%
カルシウム分(CaO)約5%
リン酸分(P2O5)約3%

その他に

マグネシウム・鉄・ナトリウム・マンガン
を含む

これらの組成は木の種類によって変動する



また
ウィキペディアには次のように説明されていました



生物は
骨などを除けば主に有機物から構成されている

ほとんどの有機物は
元素として
炭素・水素・酸素・窒素(および硫黄・リン)から構成されている

これらの元素は
高温でかつ十分に酸素を供給して焼却すると
完全燃焼して
二酸化炭素や水蒸気などの気体となって散逸する

一方
体内に微量に含まれている無機質
特に金属元素
(カリウム・カルシウム・マグネシウムなどの化合物類)は
燃焼しても気体にはならず
固体として後に残る

これが灰である



要するに

炉や風炉で使う
木が燃えて出来た灰とは

その木に含まれていた
金属元素の酸化物や炭酸塩


ということらしいです



こんなことを知ったからと言って
別にどうというわけではないのですが・・・


まあ何となく
灰に対して親しみが湧いてきたというか。。。


かつてクヌギとして枝葉を伸ばし
太陽のもとで生きていた時に

光合成をして作りだした炭素と
その生命を維持していた金属元素などが

長い時を経て縁あって
私の炉風炉の中におさまり
茶の湯の灰となる


そんな物語を感じながら
灰を見ていると
なんだか愛おしい気持ちになって参ります



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2022/4/19

玄庵の露地と鳥のさえずり  つれづれ



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今朝の玄庵露地

今日も早朝より
鳥のさえずりが聞こえています


今年は鶯ではなくて
この鳴き声の鳥が
うちの近所を縄張りにして生活しているようで
ひと月ほど前から毎日
可愛らしい声を聞かせてくれています


時には稽古場の方でも聞こえてきます


1分ほどの動画を撮りましたので
姿は見えないのですが
よかったら囀りをお聞きください


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2022/4/1

清和月  つれづれ

いよいよ四月
新年度が始まりました

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カレンダーを一枚めくっただけで
昨日までの日々が
セピア色に遠ざかっていくような気がいたします


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先月をもって
26年勤めたヤマハ音楽講師を定年退職いたしました

「これでお茶一筋ですね」
と言われることもあるのですが
自宅のピアノレッスンは継続しますし
演奏活動もこれまで同様続けて参ります




とは言え
少し時間にゆとりができますので
これまでできなかったことを
これからはやっていきたいと
私の頭の中には
色々な思いが浮かんで参ります


四月の異称に”清和月”という呼び名があるそうです

清らかに和す心で
このひと月を過ごして参りたいと思います


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緑:お茶  水色:ピアノ

やはり今までより緑色が増えました




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2022/3/14

有手の法悦  つれづれ

二十年余り前
私はこの世の”真実”を
ひたすら求めていました

その頃
ある方が貸して下さった
1冊の本を読み
私は神秘体験と言えるような
個人的な体験をしました

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「無手の法悦」(むてのしあわせ)
大石順教・春秋社


その時
順教さんから伝えられたこと

それは

「私には両手が有る・・・」


その悦びに
私は嗚咽しました

そして得た
一つの答えが
「この日常が聖なる世界である」という気づき


そんな折り
ころんで足の骨を折ったことをきっかけに
一冊の本を書きました 

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「聖なる日常」 文芸社


社中のSさんは
十年前にこの本をきっかけに
私の稽古場にやって来られました

その日は奇しくも
順教さんがこの世に生を受けた
3月14日でした


それまで
全く茶道とは無縁のSさんでしたが
社中の皆さんと共に
日々精進を重ねられ
盆点の許状をいただくまでになられました


そして本日
その3月14日という順教さんのお誕生日に
ゆくりなくも
今度は私自身のお茶の道において
有り難い出会いがありました

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仏光院

京都山科の勧修寺にある
順教尼創設の寺院です


実は
私が大阪でお茶を再開して間もない頃
その時に習っていた先生の大先生が
この仏光院でお茶会をされました

その時
大先生と順教さんが
とても親しい仲にあったとお聞きして
私は本当に驚きました


ちょうど
その少し前に「無手の法悦」を
読んだばかりだったのです


あれから瞬く間に
二十年という月日が経ちましたが
今思えば
あの日以来ずっと
順教さんが見守り
導いて下さっていたような気がします


今日はどうしても
順教さんに御礼の気持ちをお伝えしたくて
京都からの帰り道に
電車を途中下車して
仏光院に向かいました


本堂の外から
お参りできただけでも
本当に来て良かった・・・と
思ったのですが

記念に
御朱印をいただこうと思い
受付の呼び鈴を鳴らしました


書いていただいた後
ご住職に私の順教さんへの思いを
少しお話しさせていただきました

すると何とご住職が
本堂を開けて
中に通して下さいました


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順教尼のお位牌をご本尊前に置かれ
蝋燭を灯し香を焚き
般若心経を唱えて下さいました

本当に思いがけないことでした


目を閉じてお経を聴きながら
私はただひたすら
感謝の気持ちを順教さんに
お伝えしておりました


順教尼の眼差しを感じながら
千手観音の慈愛の光を
全身に受けて
私は
この与えられた
二本の手を使い
お役目を果たして参ることを誓いました


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2021/12/23

ひとり御献茶を終えて  つれづれ

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伊勢市朝熊山頂上より

眼下には鳥羽湾に島々が浮かび
少し先には渥美半島も
うっすらと見えます

雲が無い日には
その遙か前方に
富士山を望むこともできるそうです


冬至の早朝
伊勢神宮の前で無事に御献茶を終えた後

私は清々しい気持ちでここに立ち
広々とした空と海と山を眺めて
大きく深呼吸をしました


思えば
本当に不思議な流れを感じつつ
見えない存在の力や
身近な人々に助けられながら

この度の御献茶を
実現することができました


ただただ感謝です


それは
温かく応援して下さった方だけでなく

宇治橋の前で近づいてきた
腕章の彼に対しても同じくです

なぜなら
「(献茶のできる場所は)無いです」と
けんもほろろに言われてしまったからこそ
私は
誰もいない静かなあの場所に移動して
結果的には
大勢の人達の視線に心乱されることなく
神様に御茶を献ずることができたのですから


それにしても
薄明かりの中
早朝の参道でのI氏との邂逅は
正に天照大御神様の
計らいとしか思えないような
不思議なできごとでした


そして
またしても私のこんな無謀な計画を
咎めることもなく案外面白がって
最後まで付き合ってくれた我が夫に
心から感謝しています


長くなりましたが
最後までお読みいただき
ありがとうございました(^_^)/



※「ひとり御献茶1〜6」の記事を
まだご覧いただいていない方は
お時間のある時に是非
「ひとり御献茶 1」から
順にご覧いただけたら嬉しいです



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