ようこそ、お入りを・・・。

2020/12/14

やっとのことで。。。夕去りの茶C  他会記

席入り後は
一瞬一瞬が宝物のような
素晴らしい時間でした


使われたお道具のことは
ここで述べるわけには参りませんことを
何卒お許しください

ただ一言
お伝えできるとしたら

濃茶を練って下さった黒樂を
茶筅とおしの前に小すすぎされ
使うことを辞退させていただこうとした
出服紗を
「意味があるからお使い下さい」
と強く仰ったことには
ちゃんとした理由があってのことと
腑に落ちたということ



そして
古くは利休様が彼の上様をもてなしたと
伝わるそのやり方を
師匠が再現してくださったことに
言葉にできないほどの感銘を受けましたこと



燈芯と和蝋燭の揺らめく幽玄な世界で
ひたすら濃茶を練ってくださる師匠の姿が
まるで夢を見させていただいているかのように
幻想的だったこと


以上のことだけを
ここにお伝えさせていただきます



また
「掛物ほど第一の道具は無し」という
あの利休の言葉が
これまでに無いほど
真に迫って感じられたことは
私のこれからの茶道人生にとって
何物にも代えがたい大きな学びでありました





灯芯の光ゆらめく吉備の里

五臓にしみる

我が師の恩





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2020/12/14

やっとのことで。。。夕去りの茶B  他会記

今回のお茶事は
13日から数日間続いて行われるそうで
私は都合で初日に伺うことにしていましたが
他にどなたが同席されるのか
ほとんど知りませんでした


しかし
待合にそろった顔ぶれを見まわすと
当然私は7人の真ん中に入れていただけると
安心しました

もし必要であれば
お詰めをさせていただくことはあるかな
とは思いましたが。。。


ところが
先輩諸姉は正座が出来ないなどの理由で
口々に正客になることを固辞されて
思いがけないことに
若輩の私に白羽の矢があたってしまいました


やっとのことで
遅刻することなく席入の時間に間に合って
ほっとしたのもつかの間
一転して緊張感が襲ってきました


あらためて
待合に懸けられた掛け物を
もう一度篤と拝見し
意を決して
席入りさせていただくことにいたしました


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2020/12/14

やっとのことで。。。夕去りの茶A  他会記

当日の席入の時間は午後3時と
伝えられていました

しかし
何せ場所が遠方のことですから
余裕をみて
2時間ほど前には近くまで行っておこうと思い
家を10時50分に出ることにしました

前日の晩は体調を調えるつもりで
少し早めに床につきました


ところが
夜中の3時ごろのことです

突然胃から左腹にかけて
刺すような痛みを感じて目が覚めました

結局4時頃まで痛みのために眠れなかったのですが
頭の中は
「明日このまま痛みが続いたらどうしよう・・・」と
不安でいっぱいでした

その後まどろんだものの
うつらうつらしながら
身体がだるくてまともに歩けないほど苦しい夢を見ていて
結局朝8時ごろまで起き上がることが
できませんでした

腹痛はおさまっていたものの
立ち上がると何だか病みあがりの時のように
身体がふわふわしていて
普通ではない感じでした


何か急に悪い病気になっているのではないかと
体温を計ってみましたが
36,2度で全く平熱です

トイレに行っても特別異常も無く
他に何も症状も無いので
着物に着替えて
予定通り出かけることにしました


夫にいつものごとく
京都駅まで車で送ってもらって
11時46分発の新幹線に乗る予定でした

ところが
途中道路が普段では考えられないほど渋滞していて
30分で京都駅まで行けるはずが50分もかかり
結局次の列車に乗ることになりました



ようやく新幹線に乗り込み
数寄屋袋の中を点検していたら
菓子楊枝を忘れてきたことに気づきました


一瞬困ったなと思いましたが
岡山駅で乗り換えまで30分の待ち時間があったので
高島屋の茶道具売り場に走り
無事に菓子楊枝をゲットしました


そして
なんとか席入りの30分前には到着できる
見込みで桃太郎線に乗りました


いつもの駅で下車し
駅前に停まっていたタクシーにのろうとしたら・・・


いきなり運転手さんが車から降りてきて
「すいません・・・エンジンが急にかからなくなって・・・」

「ええっ!?それじゃすみません ちょっと急ぎますので」と

数十メートル離れた所にある
タクシー会社まで駆け足で行き
待機していた車に飛び乗りました


そして
やっとのことで
席入り30分前ぎりぎりの時間に
無事到着することができました


きっと
他の6名の方々は
既に待合に入っておられるだろうと
焦って門に向かって小走りに行きましたが
まだ打ち水された様子がありません

一足先に到着していた二人が
不安そうに立っていて
そこで合流して躊躇していたら
お手伝いの方と受付の方が出て来られました

まだ誰も来てないけど
来た人から入ってと言われ
結局一番乗りで玄関をくぐることに
なってしまいました


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2020/12/14

やっとのことで。。。夕去りの茶@  他会記

師匠が
「今度『夕去りの茶事』をしましょう」
と仰ったのは
確か9月頃だったと思います

「夕去りの茶事」とは
まだ明るい夕方ごろに席入りをし
夕暮れから宵へと
時間と共に暮れて行く風情を味わう茶事です


滅多に経験することの無いこの茶事を
是非とも私も体験させていただきたいと
思ったものの
そのお話を聞いた頃は
実家の父の容態が刻々と変わっていて

万一不幸にもその時が重なってしまったら
お茶事は諦めないといけないなあと
二重に不安な気持ちになっていました


しかし
先月父は自らの最期の日を定めていたかのように
穏やかにあの世へと旅立ちました


先週二七日(ふたなぬか)の法要を済ませ
私は12月13日の夕去りの茶には
何の心配もなく
出席させていただくはずでした


ところが・・・!?


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2020/11/1

曙会  他会記

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本日は
大阪市内の老舗和菓子屋「鶴屋八幡」さんでの
曙会に参会させていただきました

今年の3月以来
長らく休会されていましたが
8ヶ月ぶりの開催でした

普段でしたら
20余名入ることのできるお席ですが
本日は最大15名までに制限されていました


受付は
階段をあがってすぐの場所に設けられ
受付をすませると
まずは手洗い場へと誘導されました


待合では窓が開放され
少ない人数でゆったりと
ご案内を待たせていただきました


そして
茶席への入室前には再度アルコールで
手指の消毒をして席入り


主菓子は正客のみ食籠で
次客からは
銘々皿にて運ばれました

銘々皿の上に懐紙が置かれ
その上にお菓子が乗せられていたので
懐紙ごと自分の懐紙の上にとって
いただきました


干菓子は
紙包みのまま干菓子盆にのせて
持ち出されました


お道具拝見は
原則正客から次客までとされていました



今の時期に懸け釜をなさるということは
何かとご苦労があることと
お察しいたしましたが

お席主のいつもながらの
朗らかなお話に
席中ではひととき世情を忘れて
お茶の正月を愉しませていただきました


掛物は

「松無古今色  竹有上下節」


変わるものと変わらないもの

違いの有る無し


ご亭主は
そのどちらも丸ごと肯定する生き様を
身を以て示して下さっていると
私は感じました


お道具の銘は
「初時雨」「開門」そして「福の神」


菊と酒を愛した陶淵明の詩

「菊をとる東籬の下 悠然として南山を見る」

に因んだお棗は

悠々自適の生き方を自負される
お席主の心を
さりげなく表わしておられるのだなあと
思いました


ほどよい熱さに点てられたお薄二服
美味しく頂戴いたしました


今日は
社中の方とご一緒しませんでしたので

鶴屋さんを出た後は
一人静かにお茶会の余韻に浸りながら
電車に揺られて帰って参りました

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