ようこそ、お入りを・・・。

2022/2/6

曙会と湯木美術館  他会記

今日は
茶友のY様が初めて懸釜なさるということで
久しぶりに曙会に出かけました


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会場では
いつもながらの徹底ぶりで
手洗い・消毒など
細やかに気を配られておりました

いつしかこの状態に
すっかり慣れている自分に気づいて
何だか面白いなあと思いました


令和四年に入り初めての曙会
さらには
本日の席主にとって
人生初の懸け釜ということで

万事お目出度い御趣向にて
初々しい彼女の笑顔ともに
晴れやかなひとときを
楽しませていただきました

お床には
青々した尺八花入れに
たっぷりとした結び柳と紅白の椿

「渓梅香一朶」の一行に
早春の歓びが表われます

とはいえ
立春を過ぎても
外はまだ風が冷たく
広口釜から勢いよくたちのぼる湯気が
何よりのご馳走でございました


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お茶席の後は
強風に着物の裾が乱れるのを気遣いつつ
御堂筋を歩いて
湯木美術館に向かいました

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「慶賀と喜びの茶道具
〜春の風情を楽しむ」

新春を祝い楽しみ
長寿をことほぐ道具の数々に
心がウキウキとして参りました


藤原行成筆と伝わる
「升色紙」に書かれた
春雪の歌の繊細さ・・・


”雪は豊年の兆し”なのだとか

雪国の方にとっては
悩みの種かもしれませんが
雪に馴染みの薄い土地に住む者にとっては
雪を見ると
その清らかさと美しさに
心を打たれずにはいられません


そう言えば
今年の元旦
石清水八幡宮に詣でた折に
真っ青な空に
白いものが舞っているのを

今年はきっと良い年になる・・・と
一人感じて見上げていたことを
思い出しました



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2021/12/5

曙会+八坂神社  他会記

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本日は
鶴屋八幡大阪本店二階で行われている
月釜「曙会」に出かけました

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コロナ禍の中
ほとんどの茶会が延期・中止となっている中
曙会は細心の注意を払いながら
この二年間
可能な限り開催を
継続されてこられました


本日も
アルコール消毒と石けんでの洗浄
換気はもちろん
一席の定員を通常の半数にするなど
二重三重にご配慮いただいておりました


今日のご担当は
上州・群馬からお越しの
最上宗晞様でございました


お床には
碧雲軒(碌々斎)筆一行 「無事」


竹の掛花入の御銘が「笑顔」


どなたの心にも響く
師走ならではのお床飾りでございました


お正客様が
すこぶる朗らかな女性の先生で
場が和み
とても楽しいお席でした

お話によると
2年ほど前に大病をされた後
コロナが始まってしまい
今日は久しぶりのお茶会だったそうです


押し上げられて
たまさか次客に座らせていただいた私に
「お菓子食べる時はマスク取るんやな」
と確認(^_^;)

そして
お席が終わった後
「あんた名前何?」
と聞いて下さいました

「名乗るほどの者ではございません・・・」と
遠慮いたしましたが
重ねてお尋ねいただいたので
「ともこです」と
お答えしたら
「そっかトモコちゃんやな
また会えるな!覚えとくで」と
仰って下さいました

またどこかのお席でお目にかかることを
私も楽しみにいたします


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さて曙会の後
今日は京阪電車で樟葉を通り越して
祇園四条に向かいました

今年最後のお参りに
八坂神社に行きました


12年前の2009年秋

「神の御かげを受けて
とこしえに栄えゆく第一歩を
今日より始めるという
めでたいおさとしです」

という神籤にて
私の茶道人生における新たな道を
開いて下さった八坂さんに
今年一年の無事を感謝し
来る年も迷うことなく
茶の道進めますことを
お祈りいたしました


目を閉じて祈っていたら
銀色の紙吹雪が舞う映像が
見えたような気がしました。。。



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2021/11/30

岡林院・お茶事  他会記

社中のM様が
私の目の前に現われたのは
平成20年の9月
街の公民館で行っていた
「茶道一日体験講座」の会場でした


その頃
ご自分に合ったお茶の教室を探していたM様は
たまさか当時社中の一人であったK様にすすめられて
私のもとを訪れたのでした


その日は
初心者向けの体験講座で
ふだんの稽古場ではなかったにもかかわらず
なぜか初めてお目にかかったその日
その場所で
M様は入門を決められたのでした


以来13年間・・・


彼女はただひたすら
黙々とお稽古を積み重ねてこられました


その間
お舅様姑様の介護に
日々相当なエネルギーを注がれる傍ら

2016年からは
京都のいくつかのお寺で
外国人観光客をお茶でもてなすという
取り組みに積極的に関わって来られました


その中で
多くの方々に助けられながら
彼女が大きく成長されてゆく姿を
私はまぶしい思いで見守って参りました


この度
様々な事象が調い
機が熟したというのでしょうか
彼女から
お茶事のお招きを受けることとなりました


場所は
高台寺塔頭・岡林院


折しも
寧々様御遠忌400年


そのゆかりの高台寺にて
愛弟子より
真心の一服をいただく幸せを
しみじみ味わう一日となりました


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先日下見をしたこの場所で
連客のお二方と合流


お二人は
M様と長年共にお稽古を積んで来られた方であり
彼女の成長を見守ってこられた社中の先輩方です



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ねねの道より右に曲がると
岡林院へといざなう長い石畳に
清々しく打ち水がされていました


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三体のお地蔵様が
静かに出迎えて下さいます



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岡林院

待合から
露地に下り立つと

目の覚めるような
苔の美しさ・・・!


風が一吹きするごとに
はらはらと紅葉の舞い散る露地を渡り
四畳半の小間”忘知庵”へと歩をすすめます



益州老師筆「日々是好日」



精進の懐石は
広間の椅子席に座を移し
かたじけなくも
御本尊様の御前にて頂戴いたしました



後座の釜に
立ち上る湯気。。。


薄明かりの中
土壁の細い花入れに入れられた
白椿の清らかさに
胸をうたれます



誰一人声を発することなく
亭主と客それぞれに
胸のうちにこみ上げてくる思いを
かみしめておりました



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最後に薄茶をいただいて
一同打ち解けた心持ちとなり
口々にご亭主へねぎらいの言葉をかけ
退出させていただきました


玄関に参りますと
和尚様が
見送りに出てこられました


この度のご厚意に御礼を述べ
しばし歓談させていただきました


その中で
「適当」
という言葉が印象に残りました


「適当でいいんですよ・・・」


「適当とは
『当(まさ)に適(かな)う』
ということなんです」



なるほど・・・!


とうなずきつつも
その『適当』にたどり着くには
まだまだできていない自分であるなあと
あらためて自分の未熟さを感じながら
おいとまの挨拶をさせていただきました


振り返ると私達が門を出るまで
ずっと頭を床につけたまま
見送って下さった作務衣姿の和尚様に
再度御礼を申し上げたいような気持ちでした


『余情残心』という言葉が
ふと頭に浮かびました



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2021/11/7

湯木美術館と曙会  他会記

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今日は久しぶりに
御堂筋の銀杏並木を歩いて
湯木美術館に行きました


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令和三年秋季展
「炎が生み出す茶陶の美」
〜焼締め陶の窯変となだれ・ちぢれを中心に


今回の特別展では
備前・信楽などを中心とした
焼締めの茶陶ばかりが集められ
とても侘びた雰囲気の展示となっておりました

昔どこかの美術館で
素朴な種壺に
赤絵の蓋がかぶせてあるのを初めて見た時
なんだか可笑しくて
思わす笑ってしまったことがありました


初めてこの取り合わせをしたのは
覚々斎であったと
今日の展示解説にありました


これは本当に
何度見ても斬新です!




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湯木美術館から再び
銀杏並木を歩いて
鶴屋八幡本店に向かいました


久しぶりの曙会

本日の席主は
寺内自適庵先生でした


午前はいつも混み合うので
時間をずらして
午後二時頃に行きましたら

なんと皆考えることは同じのようで
今日はお昼過ぎから
混み合ってきたとのことで
待合には大勢の方々が座っておられました



待合に掛けられていたのは

猿 諭ノ図

”見ざる言わざる聞かざる”

その心は・・・


席主の言葉にならない思いが伝わって参ります



本席には先代お家元による一行

『炉火暖外雪』

あまりお見かけしない語句ですが
意味は何となくわかります


席主のモットーとされている言葉なのだそうです


お床に飾られていた
お茶杓は

碌々斎が
ご自身のために削られたものだそうです
全体にとても太くて
櫂先が大きく
一勺で普通の茶杓の一勺半は
すくえるとのこと


「養老」という銘が付けられておりました


点前座には
高麗卓に
美しい染付の桶側水指が置かれていました


お道具にとても詳しい男性がいらして
水指について
席主とお話されていた内容が
私には意味がわからず
よく聞き取れなかったので

お席の終わった後に
もう一度箱を拝見してみたら

「新渡」と書いてあることに気づきました

なるほど・・・
「古渡」に対してこういう言い方があって

それで
「時代はやはり康熙ですか?」などという
会話がなされていたのだと
後になって理解できました

また一つ勉強になりました(^_^)/



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2021/7/4

曙会  他会記

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梅雨の晴れ間
なにわの街のお茶会が
久しぶりに開催されました

本日は
知人の奥田孝子氏が釜を懸けられるとのことで
楽しみに出かけました


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9時少し過ぎに到着しましたが
既に一席目が終わる頃でした

手指の洗浄・消毒を何度もした後
私は三席目に入らせていただきました


今の状況下で席主さんは
何かと普段以上のお気遣いをされていて
一席の人数も十名までになさっていました

しかし
ひとたびお席に入りますと
美しく心洗われる世界に
悩ましい世情をふと忘れて
風雅なひとときに浸らせていただきました


お床には
お家元自筆の竹自画賛

その前に置かれた
すっきりとした竹花入れには
今朝開いたばかりの底紅が
清々しく縞葦と共に入っています


点前座の長板には
面取り前欠き風炉と並んで
大層大ぶりの水指

なんと
エミール・ガレ作!


勧められて座った席に置かれた
莨盆の中には
本物か?と見まがうような
ほおずきの莨入れが・・・


主菓子は
鶴屋さんが今朝焼かれたという
葛焼

螺鈿の竹が涼やかな干菓子盆は
大阪城の古材だとか


脇に飾られていた主茶碗の黒は
銘「粟津晴嵐」


私がいただいた唐津の平も
素晴らしかったのですが

次客さんが頂かれた「雷神」のお茶碗は
待合に置かれていた
現代的な「風神雷神図」の風炉先と相まって

ご亭主の遊び心を感じさせていただきました


お運びに出て来られた
振り袖姿の小さなお孫さんの可愛かったこと!

よく見れば
点前座で緊張気味にお点前をされているのは
席主のご主人様!

なんと
風炉の灰押しはご主人様がされたとか

夫唱婦随
はたまた
婦唱夫随!?


ご家族総出のおもてなしに
まるでお家に招かれたような
親しみさえ感じさせていただきました


最後にお尋ねした
茶杓の御銘は

「荷葉団団団似鏡」
(かようだんだんとしてまどかなること鏡に似たり)

席中では
今一つその意味がはっきりわからないまま
帰ってきてしまったのですが・・・


帰宅後に調べましたら
次のような意味の禅語でした


「蓮の葉はまるまるして鏡のように丸い」


久しぶりのお茶会
存分に楽しませていただきました


このような時代に
前向きに開催して下さった関係者の方々に
心より御礼申し上げます


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