「無責任と排除の論理、仙谷由人氏の三つ子の魂百まで」
政治
2011年10月31日 月曜日
「三つ子の魂百まで」とは、幼時の性格というものは年をとっても変わらないという格言です。仙谷由人民主党政調会長代行はいわゆる安田講堂事件に象徴される「東大闘争」で学内封鎖をしたときには極左同志の弁当の手配をしていたと言われています。
「東大闘争」というとカッコいいように語る団塊の世代のオッサンがいますが、自己陶酔の脳内妄想にすぎません。あの世代の無責任ぶりは際立っています。
1968年東京大学で学生の処分が行われたことに抗議して学生は全共闘なる組織を作り学内封鎖をしました。それに対して大学は機動隊を導入して封鎖を解除したが、機動隊導入に反発した全共闘学生は再び学内封鎖をしました。結局大学は再び機動隊を導入して封鎖を解除して正常化していきます。
この東大闘争をはじめとする人間関係が面白いわけです。
東大闘争の過程で東京大学総長は大河内一男氏から加藤一郎総長代行に代わりましたが、この加藤一郎氏の実娘がジェンダー原理主義者の厚生労働大臣小宮山洋子氏です。
また、自民党加藤紘一氏はブント、塩崎恭久氏は東大闘争時代に新宿高校でストライキを指導していました。東京都副知事の猪瀬直樹氏は信州大学全共闘の議長、その他多くの方々が浮かれたようにこういう運動に参加していた時代です。
全国の大学から東京大学全共闘の支援に駆けつけたと聞きます。学生運動は都市部の大学を中心に全国に広がっていました。名古屋でも名古屋大学・愛知大学は派手にやっていましたが、南山大学・名城大学・中京大学はさっぱりだったようです。
結局、社会に多大な迷惑をかけた運動が終わりましたが、彼らはその責任を取ることなく、そして自分の人生で燃えた時間を顧みることなく保守派の政治家になっていきます。また、地方の学生運動も勢いをなくし運動参加者はやがて家業の建設業や繊維業を継ぎ社長になっていきます。「変革に参加した自分っていったい何だったのだろう」「多くの迷惑をかけたからなんとか填補しなければ」とは考えなかったのです。ここに日本の無責任が広がった原点があるように思います。
さらにこの広がりのなかで作られた組織や人脈はよど号乗っ取り事件や連合赤軍事件に繋がっていきます。実現する戦略も戦術も何もないなかで「大きな理想」(自己陶酔と脳内妄想)を共有し逃走するうちに自己陶酔から覚め、脳内妄想がなくなった仲間を、組織の純化だといって次々と殺していく、完全な排除を行っていくようになります。ここには他者の価値観や考えや、生命や身体の安全への配慮などはありません。
さて、東大闘争で弁当屋をしていた仙谷由人氏。当然この無責任と排除の論理を体現しています。
〜〜ゲンダイネット10月31日引用〜〜
http://gendai.net/articles/view/syakai/133457
TPP 党内対立激化 ついに暴言 仙谷解任要求
なぜ、あんなバカな発言をしたのか――。「政権の黒幕」仙谷政調会長代行(65)と、「言うだけ番長」前原政調会長(49)に、官邸周辺がカンカンになっている。
ドジョウ首相は11月のAPECで「TPP参加」を表明するつもりだ。TPP反対派も、最後には妥協するとみられてきた。ところが、仙谷由人と前原誠司の発言に反対派が激怒。感情的な対立にエスカレートしている。
前原政調会長は29日、グループの研修会で、「不満を持つ人に配慮したら政策は前に進まない」と、TPP反対派の切り捨てを宣言。さらに仙谷代行は、TPP反対派を「信念か宗教的関心か知らないが、言い募って、党内合意を形成させないことを自己目的化して動いている」とケチョンケチョンに罵った。
「野田首相はTPPが党内対立に発展しないよう、丸く収めようとしてきた。だから、表向きTPP参加の意思を明らかにしていません。なのに、まとめ役の2人が、わざわざケンカを売って対立を煽っている。首相周辺は頭を抱えています」(官邸関係者)
予想通り、反対派の親分・山田正彦前農相はカンカンだ。31日午前、樽床幹事長代行と会い、仙谷政調会長代行の解任を要求した。それでなくても、反対派は日を追うごとに勢力を拡大させている。
とくに、政府が「オバマ大統領を支援するためにTPPに参加する」という内部文書を作成していたことが発覚し、次々に弊害が明らかになったことで「国益を守れ」と勢いづいている。いまや政界の7割が反対派だ。
それにしても、仙谷や前原はなぜ事を荒立てているのか。
「たとえ党内が『賛成派VS.反対派』に二分されても、どうせ反対派は小沢グループだけだろ、と計算したようです。しかし、いまやTPPと小沢グループは関係ない。たしかに最初は、反対派は小沢グループが目立ったが、いまでは自民、公明、さらに石原都知事までが反対している。
そもそも官邸は、『交渉に参加するが、国益にそぐわなければ撤退する』と最後に表明することで反対派を説得するシナリオだったのに、前原政調会長が『国益にそぐわなければ撤退』と早々に口にしたため、落としどころもなくなってしまった。足を引っ張ってばかりです」(前出の官邸関係者)
こうなったら、民主党の反対派は徹底的に戦うべきだ。
〜〜引用終わり〜〜
学生時代に弁当屋で培った無責任と排除の論理は健在のようです。因みにわたしは仙谷由人氏が落選するまで徳島県産のわかめも酢橘も買わないことにしています。徳島県民のみなさんには気の毒だとは思いますが、こういうアタマのない男を代表にしていてはダメです。
政治とは利害関係を調整しながら最後には権力でもって強制する機能です。最初から排除では話しになりません。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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