毎年秋から冬にかけてはベーコンを作ります、多いときには年数回、少ない時でも1〜2回ほど。少し前の新聞に小泉武夫さんのベーコンのエッセイが掲載されていました。世界の珍味を食べつくしている素材グルメの大学教授ですね。
そのなかで気になるレシピがあったので記録しておきます。氏はベーコン作りには興味はないようで知人にもらったと書いてありました、専ら食べることを最優先される先生です、今回の掲載では2つありました。
一つはベーコンの味噌漬け、もう一つはホタテとベーコンのいためです。味噌漬けは試したことがありません、今度チャレンジします。そしてホタテベーコンですがこれは氏とは違うやり方でチャレンジしようと思います。
我が家の人気メニューにホタテの牛肉巻きがあります。刺身用冷凍ホタテを解凍します、丸のままホタテに牛肉を巻きます。あとは鉄板で焼くだけ、醤油をかけるか、塩コショウでいただくか。
これはビールとの相性抜群、海のホタテ、山の牛、ホタテと牛肉は出会いのもの、なのですね。出会って本当によかったという関係です。どこで会ったか?鉄板の上です。
簡単なので注意もなにもありませんが、一つだけ。牛肉は赤身より脂肪の多い部位の方がおいしいこと、細切れでは巻きにくいことです。牛肉を買う際にこれだけ注意すれば誰がやっても問題なし、おいしくできます。
この牛肉に替えて豚肉から作ったベーコンでしてみようと思ったのです。ベーコンの脂がホタテにねっとりとまとわりつく、それがホタテの甘みを包み込む、ベーコンの微妙な塩味がホタテの甘みとうまい具合にハーモニーを作り舌の上で溶けていく。次ぎの一口を引き立てるためビールが喉に流し込まれる、う〜っ、の、飲みたい!食べたい!
きっとおいしいに違いない、確信しています。しかし、ベーコンはまだ先になるなぁ。明日用意し始めても来週半ばですからね、薫煙するのは。
使うのは豚バラ肉、小さく短冊状に切って売られていますが、ここはせっかく薫煙するのだからもっとたくさん作りましょう。最初は失敗のリスクを考えると少しからやったほうがいいですが、慣れてくれば一回の薫煙でできるマキシマムを用意したほうがいいです。やることは同じですから。
バラ肉に塩をすり込む→2日放置→ハーブの香り付けをした塩水に漬け込む→1週間→水に漬け込んで流水で流しながら塩分を落とす(2時間〜3時間)→風乾(半日)→薫煙→完成
日にちはかかるのですが、やることじたいはむつかしいことではありません。ぜひ試してみてください。ネットで調べればもう少し詳しいものがいっぱいあると思います。
この過程を自分でやってみるとベーコンとかハムというのは、肉に塩を浸潤させて水分を出し、さらにじっくり加熱をして肉の水分を出していく、それで保存食になり、かつ肉とは違うおいしさを作り出すものだとわかります。
ずいぶん以前に特売用のハム製造工程では重量を維持するために肉に水を注入していくと紹介していた記事がありましたが、肉の水を出していく作業がベーコン・ハム作りの基本のキですから水を入れていくハムがおいしいはずがありません。特売(賞味期限直前のものではない特売)のハムがおいしくない理由がわかった気がしたものです。
薫煙するならついでにいろいろなものを用意します。ゆで卵、タコ足、イカ、牡蠣むき身などもおいしいです。した茹でして味をつけてから薫煙です。こういう小物ならフライパンで手軽にできます。鳥のもも肉も旨いですね。
漬け汁はなければハーブもいりませんし、薫煙材はヒッコリーでもさくらでもなんでもかまいません。要はこの手順で一度作ってみることです、成功すれば次に工夫をしていけばいいのですから。
それからスモークサーモンなど低温でする薫煙はまた別のやり方になります。同じ薫煙器に入れてもスモークサーモンはできません。わたしは失敗してサケ半身捨てました。また完成したらアップします。

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