記憶が定かではないけど、今から8年くらい前の秋の夜だったと思う。相棒の素振りに付き合って家の前に居た時、若者向けの洋服屋さんでくれるような、ナイロン袋に紐が付いたような白い袋を一つ背負い、ラフな格好で夜道を歩いてきた若者に声を掛けられた…
彼「すみません。大曲まで歩いてどれくらいですか?」
俺「大曲?この時間に歩いて?」
彼「…はい」
俺「どこから来たの?」
彼「…青森からです」
俺「え!?今日青森から歩いて来たの?」
彼「…はい」
自分も若い頃旅人だった事もあり、何事もなければ目的地まで送って行ったかもしれないけど、どうみても怪しい雰囲気が強過ぎたんで、軽くあしらって見送ってた。どこかで見た顔だと思ったけど、まさかなぁ…と思った記憶がある…